09/06の日記

21:20

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「ヒョン、サングラスかけたまま運転したら危なくない?」
「…うるさい」




「そのテレビさ、消した方がよくない?消してあげるよ」
「ったく、いいから黙ってお前は前向いてろよ」

いちいちうるさいんだよ、ってわざと怒りをこめて言ってやったのに
シウォンはなぜか嬉しそうに、助手席で缶コーヒー片手に笑ってる。



夜明けに近い時間に寮を出て遊びに行くなんて
眠いし面倒くさいし、ドラマの撮影もあるし
いつもなら絶対断ってる。

でも、このタイミングで
カンインがメンバーを誘った理由がなんとなく分かるから

こうやってわざわざ自分でハンドル握って海に向かってるわけだけど。


「ヒチョル兄さん、そういえば昨日一緒に観た番組のさ…」

隣でずっとしゃべり続けてる、こいつ。

「シウォン」
「ん?なに?」

まったく。
こっちから話しかけたからって、嬉しそうな顔すんなよ。


「なんでドンヘたちの車に乗らなかったんだ?俺は一人で良かったのに」
「なんでって、一緒に行きたかったから。理由なんてそれだけだよ」
「…もういい」

なんでこいつはこうやって
照れた顔一つしないで、こんなに恥ずかしいセリフが言えるんだ?


みんなで何台かの車に乗り合って向かう計画。
騒ぎながら行く目的なのは分かっていたけど、
最近3集の活動とかアジアツアーとかで忙しすぎて
あんまり運転できてなかった俺は、自分の車で行くって言って。

俺の我が儘はいつものことだから、
みんな何も言わずに
どの車に誰が乗って行くかって相談をし始めた。

そうしたら
『じゃあ、俺はヒチョル兄さんの車で一緒に行くよ』って言い出して

どうせだからって昨日の夜から部屋に泊まりに来て



…あんなにデカイ体で
ベットの中にもぐりこんできて。


「でもさ、なんかこういうのっていいよね。カンイン兄さんらしい計画でさ」
ヒョン聞いてる?って

シウォンの声で我に返った。
危なかった…
それもこれも、全部こいつのせいだ。


信号で車が止まったとき
サングラスで隠れてるのを利用して
ちらっとだけ、助手席に座った男の横顔を見てみる。

前髪を下ろした横顔が
一瞬だけ昔の可愛かったころの表情と重なって
妙に懐かしいような気分になった。







昨日
ベットで抱き寄せられたとき

重なった足がずいぶん俺より長くなってて驚いたのにな。



「ヒチョル兄さん!!見て見て、前!ほら海だ!見えてきたよ!!」
「うるさい!俺にも見えてるから説明するな!」


…やっぱりシウォンはまだまだ子供だな。




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