06/01の日記

17:44
寄り道
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音楽番組の収録が終わって、たくさんの人たちが待つ正面玄関から出る。

移動用の車に行き先を告げ、車に乗り込んだ。

一人
先に家に戻ったシウォンのところへ。







合い鍵で入った部屋は、相変わらず片付いていて

珍しく
脱ぎ捨てたジャケットがリビングのソファーにかけてあった。



「シウォナ」

慣れた足取りでベッドルームに入ると、

眠っているシウォンの姿が見えた。


まだ顔色があまり良くない。


ベッドにゆっくりと腰掛け、シウォンの頬に触れるヒチョル。




「…いいか?
何回お前に誘われても俺は教会に行かないけどな」

シウォンの左手をそっと持ち上げて、
手の甲にキスするようにして話し掛ける。



「神様はきっと…
たくさん働いた者はその分休めって言うと思うぞ」




聞いてんだろ、と

ヒチョルが笑ってシウォンの肘を叩くと


眠っていたはずのシウォンの唇の端が少し上がって


ゆっくり目を開ける。




「バレてたんだね」

「そりゃな」






二人で視線を合わせて笑うと、シウォンの腕が優しくヒチョルを引き寄せる。





唇を重ねなくても



こうして傍にいるだけで

幸せを感じることがあるなんて知らなかった。






「お前…やっぱりユナに似てるな」

「じゃあこの間行けなかったから、今度兄さんのラジオで物まねしますよ」

「よし、元気になったら特訓だな」



休めって
さっき言いませんでしたか?って囁いたら


世界一可愛い顔をして
兄さんが笑った。





もう少し

もう少し
このままで。

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