□再会
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エドワードもアルフォンスも新品同様になって、なんとか無事に中央に帰り付いた私達。
しかし、列車を降りてすぐ絶句することになった。
駅のホームに立ち並ぶ軍服、その数四名。
公用車も停まっているようだからもう二人はいるのだろう。
四人の内、二人はエルリック兄弟の護衛につけられた。
そして残りの二人は、無言で私の両脇に立ったのだった。


「…アレックス、私にも護衛つけるの?」
「無論。ヒューズ中佐よりくれぐれもと言い使っておるからな。我慢なされよ。」


ポンポンと大きな手で頭を叩かれる。


「出来ることなら、我が輩自身が護衛に付きたいぐらいだが…。」
「いらない。」


こんなデカいものがくっついて来たら、逆に目立って狙われる。


駅でそれぞれと別れた。
私は車で誰も待っていない家まで送られる。
道中狭く、むさ苦しい車内でこれまでを思い返す。

エドワードの修理に向かった幼なじみとやらの家は、あの内戦で亡くなった医者夫婦のご実家。
正直驚いた。
ヒトなんて数え切れない程にいるのに、こんな偶然はあるものなのだろうか。
世界って案外狭い。

それに、内戦の後姿を消したドクターマルコー。
こちらに関しては、今の私に報告義務はないし、これ以上関与するつもりもない。
ああいうヒトは平和に生きてくれればいい、と思うからだ。
ただ、そのドクターが作ったという赤い石を使ったとされる軍人の話。
それが、最近では考えないようにしていたものを浮上させてくれた。


「…ああ、もう。」


色んな事が起こりすぎて頭がおかしくなりそうだ。






 
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