リリカルFate

□異世界の魔法
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「美由希ー!ちょっとこの料理運んでくれなーい?」

「はーい」

「あ、俺も手伝います」

「いいよいいよ。もう料理はこれだけだし、シロくんは座ってて」


日曜日、つまり今日は士郎さんが監督兼オーナーをしているサッカーチーム、翠屋JFCの試合がある。


そういう訳があり、高町家は普段よりも多少忙しい朝を迎えていた。


「みんなおはよ〜」

「あ、おはよー」

「遅かったな、なのは」

「にゃはは、ちょっとね」


そんな中、やっとなのはが多少フラついた足取りで一階へと降りてきた。


「あれ?お兄ちゃんは?」

「恭ちゃんならさっき忍さんと出掛けたよ」

「そうなんだ」

「それよりもなのは、そろそろ食べないと時間的に厳しいんじゃないのか?」

「ふぇ? にゃー!?そういえばそうだったー!?」

「士郎さんはもう車にサッカー用品詰め込みに行ったぞ?」

「うにゃ〜!お父さん早いぃー!」


そのまま駆け足でテーブルにつくと、なのはは出来るだけ急いで朝食を食べる。

目玉焼きをパンに乗せ、更に添えてあったベーコンとレタスをその上に重ねる。

そして最後はそれをパンで挟んで朝食は完成。


「いただきます!」

「あ〜、行儀悪いんだ、なのは」

「うぅ〜今日だけは見逃してぇ〜」


すぐさま美由希にバレたが、尚もなのはは即席サンドウィッチを食べ進める。


「あむ…もぐもぐもぐ…あれ?士郎くんは行かないの?」

「ん? ああ、俺はちょっと行くところがあるからな。今回は士郎さんとなのはには悪いけどパスさせてもらった」

「そっか、ちょっと残念かな」

「悪いな」


『なのはー!そろそろ行くぞー!』


なのはがまだ朝食を食べる…と言うよりは、かき込んでいる間に外から士郎さんの声が大きく響いてくる。


「分かったー!もうすぐ行くー!」

「……なのは、今度から用事のある日はもう少し早く起きような」

「もぐもぐもぐ…うぅ…反省してます……」
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