リリカルFate

□金色の少女
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現在、水曜日の四時間目。


そろそろ生徒達も昼食を意識し始め、それに合わせて授業への集中力も落ちていく時間。


昼休みを目前にしたそんな中、市立聖祥大付属小学校の調理実習室では、丁度調理実習を行っていた。








「ーーで、くじ引きで班を選んだにもかかわらずこのメンバーになったのは何の冗談だ?」

「にゃはは」

「確かに凄い偶然だよね…」

「公平なくじ引きに文句つけない!」


周知の通り、調理実習とは料理に対する最低限の技術、知識を学びつつ、協調性を養う為に班のみんなで力を合わせて料理を作る授業である。


つまり、班のみんなで作った料理はその班で食べる事になる。


となると、必然的に男子は人気のあるなのは、すずか、アリサと同じ班になることを願う。


なにせ貴重な手料理を食べられる数少ないチャンス。


その想いは凄まじいものがあるだろう。


「いや、別に文句を言ってるつもりはないぞ? ただ、不思議な事もあるもんだと思っただけで」


確かに、今までのくじ引きで士郎を除いた三人が同時に同じ班になったことはない。


しかし、今回に限っては三人が同じ班になってしまった。


周りの男子から殺意を込めた視線が士郎を襲う。
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