BL 短編
□黒笑
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「そんなに…」
アレンは六幻を払いのけ神田との距離を縮めた
アレンの顔がスッと上がる
そこにはいつも神田に向ける、極上の黒い笑み
「見つめないで下さいよ」
「み…// 見つめてねぇ!!」
「ふっ…本当ですか?」
小さく笑って神田を見上げる
「それより… 早く呼んで下さいよ」
「……/// ア…」
期待の眼差しに耐えきれなくなり目をそらす…
「ア……」
動揺しまくりの神田
「ほら……早く…」
掴んだままだった神田の長い髪を手繰り寄せ
ちょっと背伸びをして
神田の耳元でそっと囁いた
次の瞬間 神田は赤面し
後ずさった
「チッ……」
そのまま 早足で立ち去る神田
そんな神田の背中を追うことなく 眺めるアレン
「クスッ……」
自然に溢れる笑みを
どうにか抑えていると
「よっ! アレン」
ポンとアレンの肩を叩き
現れたのはラビだった
「ユウに名前呼んでもらえたさ?」
「いえ… また 逃げられてしまいました」
苦笑いするアレン
「……!!」
そんなアレンを後ろから抱きしめた