BL 短編
□黒笑
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茜色の空
廊下を歩く一つの影
僕はそれを追いかけて
歩く度揺れるポニーテールを掴んだ
「………っ!?
何しやがる!!」
「待って下さいよ 神田」
黒い笑みを浮かべアレンは神田を呼び止めることに成功した
「何のようだ 」
「神田…」
「 ? 」
「僕の名前 呼んでくれませんか?」
「………」
突拍子の無い言葉に
言葉を失う神田
「 は…? 」
「聞こえなかったんですか? だから 名前を…」
ジャキッ
「危ないですよ?」
顔を真っ青にした神田は六幻を抜刀しアレンの首元に向けた
「何なんだお前は…!!」
気持ち悪いものを見るような目つきでアレンを睨みつけた
「そんな……」
少し俯いて言葉を発したアレン
「(泣いてんのか!?)」
不意にも神田の心が揺らいだ