檻の中の子供達
□最初の赤
1ページ/3ページ
「…何なんだ、これは…」
南は森の中を歩いていた。
思わず零れた言葉に気が付き、慌てて周囲を警戒する。
誰もいないとわかると、ほっと息をつき、再び考えを巡らせ始めた。
BR法…
ちらっと耳にしたことはあったが、まさか自分達が参加することになるなんて、思ってもみなかった。
樋代っていう奴に言われた時は、頭が混乱していてただ従ったが―まあ、混乱していなくても従う他なかったと思うが―今落ち着いて考えても、大層なものに巻き込まれてしまったことぐらいはわかる。
そして、廃校の出口にあった…
思い出すだけでぞっとする、
(初めて見た…)
人の死体―
このBRに参加している奴がやったことは確実だ。
ということは、既に誰かがこの『殺し合い<ゲーム>』にのっているということ…。
無意識に手が震える。
(俺は―俺達は…一体どうなってしまうんだ…)
.