遙かなる時空の中で
□ネコ弁慶の長い1日。 その2
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「わぁ、かわいいね、神子。」
先ほどから白龍が、ひっきりなしに背中を撫でてくる。そのたびに、くすぐったいようなむず痒いような感覚が広がるが、食後の眠気とあいまって、何だか心地よいのが不思議だった。
「朝弁慶さんの部屋に行ったらいたんだ〜♪…そういえば弁慶さんどこ行っちゃったんだろ。」
その言葉に顔を上げる。
言いたい。けれど今の自身は…認めたくないがネコなのだ。
『…不便なものですね、なんとも。』
弁慶は小さなため息をついた。
…続く
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