プリキュア創作9

□らんとケットシー
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「やっほー、ケットシー君。今日は家族でご飯食べにきたよー。こっちは妹のりんと弟のるん」
「やあ、よろしくね、らん、りん、るん」
「うわー!本当にあのケットシーさんとお姉ちゃん知り合いだったんだー」
「今日はドリーミアやってないの?」
「はは、ごめんね。あれの再開はもう少し先になりそうなんだ。今日はその代わりに美味しい料理を君たちにプレゼントするよ」
「わーい!」

 っとケットシー君の罪も本人が贖罪する意識が高かったおかげなのかこのレストランで真面目に働くことを許されているみたいだった。今日はせっかくなのでドリーミアの時には連れて行けなかったりんとるんと一緒に久々に会いに行った。

「ふふーん、ケットシー君の料理、楽しみだなー。あ、ドリーミアの時はSNSに投稿するの禁止してたけど、今回は大丈夫なの?」
「ああ、いいよ。今回は普通のレストランだからね。子供大人関係なく僕の料理を楽しむ機会が増えるなら大歓迎だよ」
「やったー、じゃあ今日はらんらんとケットシー君のコラボだね!」
「・・・キュアヤムヤ・・・おっと、家族の前でこれは言わない方がいいよね。華満らん、君は本当に話していて気持ちのいい人だよね。僕が過去にあんなことしたのに、それを全く気にしないでまた会いにきてくれる。君のその天真爛漫さに救われている人も大勢いると思うよ。僕も今、救われている」
「うんと、何か最近あまねんにも似たようなこと言われた気がするな。私ってそんなにかっこいい?いやー、照れますなー」
「あまねん・・・?菓彩あまねさんのことかい?」
 ってこれこそおいそれと他の人に話しちゃいけないことだよね。多分あまねんに嫌われちゃうからボカして言った方が良いとは思うけど。
「あまねんも昔、ちょっと悪さしてた時もあったんだよ。でもそれは全部あまねんのせいじゃないって私は分かってるし、ほら、私ってりんとるんとれんのお姉ちゃんでもあるじゃん?昔の終わった喧嘩は自分と相手の為に口には出さないようにしているんだけど、あまねんもそのことを感謝してくれてたんだよね。私と仲直り出来て救われたって」
 でもあまねんの場合は本当にあまねんのせいじゃないし気にしすぎだとは思うんだけどねー。本人が真面目だからずっと気にしていたみたい。ケットシー君ももしかしてそうなのかな。
「ゆいぴょんからもある程度は聞いたよ、ケットシー君も自分の正義感の為に動いていたんだもんね。今はそれをみんなに迷惑かけない方法で笑顔にしてるんだから、もっと自信を持ってよ!」
「・・・ああ、そうだな、大切なのはこれからだよ。過去は変えられない。本当に自分の罪を償おうとするなら、責任を果たしていくべきだ」
 って結局あまねんとはあんまりこのことで話せなかったけど、ずっとケットシー君みたいなことを考えていたのかな。
 ・・・今度はゆっくりあまねんと話す為にここに二人っきりで来ようかな。
「お姉ちゃん達、なんのお話してるのー?」
 っとるんが料理を待ちきれなくなっただだをこね始めてしまった。ちょっとるんにはまだ難しい話だったかな?
「あー、ごめんねえ。つまらない話しちゃって。すぐに料理を作るからねー」
「ねー何の話してたのー?」
「うーんっと、前にるんがれんの楽しみにしてたお菓子間違って食べちゃったことあったじゃん。その時れんはすごく怒ったけど、ちゃんと謝って仲直りしたらその話はおしまい、って話かな。あ、ケットシー君、こんなに簡単に表現しちゃって大丈夫かな・・・?」
「・・・いいよ、そういうレベルの話だよ。そしてらんが日頃から他人の罪をちゃんと許してくれている理由がなんとなく分かった気がする。家族と過ごしているとそういうのを毎日経験するんだよね。僕もちゃんとした家族を持つべきだったよ」
「いつかケットシー君も持てるよ、今のこの話が分かってちゃんと生きていれば、いつかね」
「でもそういうお姉ちゃんもたまに僕のお菓子食べるよねー」
「こら!るん!今はそういう過去は振り返らないって話なの!私だってちゃんと謝って別のお菓子買ってるでしょ!そういうこと言うとモテないよ!」
「えーん、ごめんなさーい」
「謝るならよし。ちゃんと謝れる大人になりなさいよ」
「はーい」
「ふふ、やっぱりプリキュアには敵わないな」
「ってあ!ケットシー君!それ言っちゃだめ!」
「ねー、プリキュアってなあにー?」
「ああ、えっと・・・それはその・・・僕の新しいお子様ランチのメニュー・・・」
「あ、本当だ、メニュー表にも書いてある!ぼくこれがたべたーい」
 って本当にメニュー表に書いてあった。ふふ、ケットシー君ったら、自分を救ってくれた人のことを忘れないためにも名前に願いを込めたんだね。パフェのようになりたいってキュアフィナーレに変身したあまねんと、やっぱり少し似てるのかな。
「君たちに今の僕の最高のプリキュアを見せるからね」
「うん!よろしく!ケットシー君!」

 それに罪をちゃんと許すと、やっぱり楽しく生きられるからね。
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