コラム部屋

□アニメ感想
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秋アニメ感想その…いくつだっけ?
ともかく今回は題名の通りついに大物作品「廻るピングドラム」についてのまとめ。


(※壮大なネタバレ含む)






いやはや、2011年アニメ四天王入りおめでとうございます。
「面白いよ」と言わるがままに見てたらまさかあんなに面白い作品だとは思いませんでした。信じて良かった前評判。
最初はギャグものかと思いきや物語はどんどん深刻化して伏線も回を追うごとにばら撒かれていくありさま。ばら撒く、と一言で言っても乱暴にやるだけやって、最終回近くで慌てるように回収。
というわけでもなく、「見せる」ことを重視した演出のおかげで視覚的に魅了されながら最後まで見ることができました。
そう、この作品のミソは伏線の見え隠れとかじゃなく、紛れもまく「演出」。
小難しい話しばかりしているのではなく、象徴的すぎて文章では説明しずらい「暗喩」の映像化が本当に言葉にできない芸術さがあります。
んで動くシーンは動くし、ちょっと画面の隅を見てみればマスコットキャラのペンギン達が暗い雰囲気の中でもキャラ達の心情をかわいいい子芝居で演じていたりで。

正直言います。
ここまでベタ褒めしておいて、最終回二回くらい見てもまだよく話し分からないですwww
なのに面白いと感じてしまうんですよ。本当に訳の分からない作品です。
というか感動的な最終回を終えたというのにまだまだ判明されてない伏線がちらほら。
どうやら序盤のギャグだと思われていた回にも後から見ないと分からない暗喩が多いらしく、最終回を見たというのにもう一周「ピングドラム」を観たいと思えてしまいます。
多分見る人によって暗喩の見方が違って見えるので、各々が各々「ピングドラム」を見て思うことが違うのでしょう。
本当に、芸術的な群集劇でした。
そもそも回収されてない伏線としては…
・桃果って結局幽霊なの?乗り換えした先の世界にいる人なの?
・プリクリ様って結局桃果なの?
・トリプルHって本当に仲良かったの?だとしたらあの回想は何?
・マリオさんはやっぱり冠葉の弟なの?

んでもって物語の目的であったピングドラムの存在が
「選ばれた者に貰えるリンゴの半分」
ほら!もう訳わかんない!でも劇中での表現をそのままかいたらこういう書き方になっちゃうんですよ!
訳わかんないけどすごくかっこいいシーンだったんだよ!リンゴ分け合うシーン。リンゴを分け与えあうから「廻るピングドラム」なんですか、ねえ!

っとまあ
訳わかんないけどすごく感動する
というのが「廻るピングドラム」の持ち味だと思います。二度目になりますが、この作品をみてどう思うのか、それぞれ思ったことがこの作品のテーマになると思います。

個人的にグッときたのが
生きることとは罰→罰を分かち合う存在が家族→林檎を愛していると言って家族になり、彼女の罰を受けた晶馬

…家族になれたのね、林檎ちゃん。
んでたぶき先生と百合さんの台詞
「僕達だけが何故この世界に残されたのかやっとわかった。君と僕は、あらかじめ失われた子供だった。でも世界中のほとんどの子供たちは、僕らと一緒だよ。だからたった一度でも良い、誰かの愛しているという言葉が必要だった」
「たとえ運命に全てを奪われても、愛された子供は必ず幸せを見つけることができる。私達はそれをするために、この世界に残されたのね」

…そういえばこの作品にでてくる親みんなどうしょもない親だったよな…
でもアニメに限らず、歪みを抱えていない家庭なんてないのだから、だからこそ愛するっていうシンプルなものが複雑な世界には大切なんだね…

っというのが自分の「ピングドラム」の感想でした。
最終回でも言ってましたが、ピングドラムって「銀河鉄道の夜」を題材にしてるのね…すげえw
ほいじゃ最後にこんだけネタバレしといてなんだけど、すごい面白しろい作品なので、かなりのおすすめですよ!
(最後に宣伝戦略して、すりつぶされたりはしない保険)
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