コラム部屋

□アニメ感想
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さーて、今日のアニメ感想はー?

6:アクセルワールド

前期の「偽物語」と同じく
「原作ノベルを読んでいたもの」

のアニメ化。キャラクターやら伏線展開が予め分かっている上での視聴となりました。
アニメ感想から入る前にまず私にとっての「アクセルワールド」という文芸作品ははなんぞや、と言いますと。

2、3年くらい前に大学の知り合いから進められて読み進めたライトノベルです。
「ライトノベル」
って一つの単語として捉えるなら
「えっー、なんか軽そうな話ー」
と思われるかもしれませんが、この「アクセルワールド」という作品。知り合いの前評判通り
「今の時代珍しいくらいの王道作品」
で安心した作品でした。
ストーリーの題材としては「近未来世界の格闘ゲーム」を扱っているのですが、キャラクターやら展開がこれまたどこか懐かしさを感じるような、シンプルなもの。起承転結、日常シーンはのほほんとしているし戦闘シーンはがっつり書いてるし、感動するシーンは躍動感に溢れています。何より
「いじめられっ子の主人公が仲間を守れる力を持ち、頼りかいのある戦士に育っていく」
という、ヘタレ系主人公を作るのが好きな自分としても、とても愛したくなるような、いつまでもこの世界を見守っていきたくなるような、
そんなライトノベルです。

その王道バトル作品がついにアニメ化!
と聞いた時にはそりゃもう嬉しくて、細々と読み進めてた作品が晴れ舞台に出るというのは若干の寂しさはあるもののやっぱり我が子のように嬉しくなったものです。
ああ、アクセルワールドもついに評価される日がきたんだな、っと。

そんなアクセルワールドも春アニメが始まる前の評判としては
「久々の王道バトル」
「貴重なメカアクション枠」
そんでもってOPはMay’nさん。EDはKOTOKOさん。音楽プロデューサーは八木沼悟志さんとんもうこれでもかってくらいの超ラインナップで盛り上がる前評判。
(*/□\*)いやん
アクセルワールドがここまで盛られるとなんだか恥ずかしくなってきちゃいました。
あわわ、こんなに贅沢して大丈夫なんだろか。

っと。

最初はそう不安がってました。
最初は。

ただあまりに浮かれ過ぎていて私は忘れてたかもしれません。

アクセルワールドもノベルだということを。
ノベルのアニメ化には魔物が住んでいるということを。

前期の「偽物語」で述べたこととも重なりますが、やはり文章作品の映像化というのは、どんなにスタッフに恵まれていても原作とのギャップが拭えないものがあります。

「原作を読んでいた時のイメージとは違うー」

と言うのを覚悟で作品を眺める必要があるのです。
まあ一言で言ってしまえば色々と「ズコー」とする作品でした。多分原作を読んでいる者としてのツッコミとなるので必ずしも私の感想=アニメ版アクセルワールドの出来映え、になるとは限らないのであしからず。

・巻ラスト付近の描写が雑

掴みやら戦闘シーンやらクライマックスに向かう引き演出はやたら上手かったのに、原作でいう「結」の部分の表現がなんだか残念だった気がします。
ただ単に「原作のイメージと違う」というならそれはそれで「アニメ版にはアニメ版の良さ」があると言えるのですが、なんだか単に演出しにくいシーンだから失敗しちゃった、みたいな改悪に見えなくもないです。

一巻のラスト→
ハルユキがタクを許すシーンがなんだか急いでいるようでご都合展開に見えてしまう。んで最後の最後に黒雪姫先輩の本名を聞き、余韻が残ったラストが良かったのに、アニメだとなんかこう、ぶちっぶちっと切られた事務的な感じ。

二巻ラスト→
やっぱりラストバトルに至る会話シーンがどぎまぎ。イエローレディオ戦やクロムディザスター登場まではテンポ良かったのになんで最後だれるのかのぅ…

・黒雪姫先輩の声が…

新人声優さんだったのでたまーに棒入ってしまうのがかわいいんだけど、原作の黒雪姫先輩のイメージとは違って惜しいんですよね…
あと黒雪姫先輩に限らずどこか音響が抜けているところがある気がします。
ハルユキ君の声優は上手くていいんですが(アクエリオンでアマタ、こっちだとアリタとは上手いことなったものですね)、こう…声がイケメンすぎやしませんかw
あと声優ゲストで作者本人が登場してくれて、どうでもいいキャラのどうでもいい台詞で超棒読みなのは笑って許せるんですが…

どうして原作で感動したモブの台詞言わせちゃうかな…

シルバークロウが能力覚醒してギャラリーの前でシアンパイルを圧倒するシーンで、本来はすかっとするモブの解説台詞くらいはプロに読ませてあげてよ、って感じです。
なんでクライマックスのシリアスシーンで笑わなきゃいけないんだよ、作者的にもあのシーンで大丈夫なんでしょうか?

っと。
愛ある故に見ていて色々とひやひやすることの多い作品でした。
まあそのひやひやも含めての映像化。幸せな悩みなのかもしれません。
春期は原作の一巻二巻とサイドストーリーの消化と順調に進んでいるのでいいんですが、春期であった「結が雑」ってところがなんとかなってくれているのか…
そこが二クルー目の見所と言えましょうか。

なんだか原作知ってる故の感想となって申し訳なかったですが、逆に初めてこのアニメ見た人には他にどんな感じに映っているのかよく分からないアニメでもありましたので、これからも世界を狭めず、みんなで楽しんで加速世界を見守っていこうと思います。
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