コラム部屋

□アニメ感想
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ただ今アニメナルトを見たあとでのこの記事。
秋アニメまとめ「ペルソナ4」編。

さっき見たナルトでもやってましたが、戦闘系創作ではおなじみのイベントというものがあります。

もう一人の自分との付き合い

ナルトでは「憎しみの感情」の象徴に目が黒くなった闇ナルトという存在が登場しました。
幼少時代に里のみんなから馬鹿にされた辛い過去。
憎い辛いそんな負の感情。
けれど成長して英雄になったナルトにとってはもうそんな感情にかまけている暇はなく、最初の方はその闇ナルトを否定。
けれど自分の汚い感情を見て見ぬふりはしてはいけません。その憎しみがあったからこそ、ナルトは英雄にまで成長できたのです。
汚い感情しかないもう一人の自分だけに罪を被せてはいけない、それを含めて自分なのだから。そのおかげで強くなれたのだから。
自分を信じなきゃいけません。
英雄になりつつある現ナルトを見て、闇ナルトは
「じゃあ、俺は。憎しむことしかできない俺はもういらないのかよ!」
と言うが、そこで現ナルトは
「もういいんだ…お前は俺になればいい」
と言って闇ナルトを受け入れて、また一つ強くなるために修行へと進んでいく。

っというお話でした。

戦闘もの創作に関らず
「負の感情の象徴である自分との出会い」
というのは主人公の内面を描くのにとっても便利で、色んな作品に使われています。
台風だとか病気だとかを妖怪やら神に例えるように、悩みだとか鬱の擬人化とでもいえましょうかね。日本人って変なところでたくましい。

例を挙げるときりがありませんが

プラネテスのもう一人のハチ。
ブリーチの一護と黒一護。
化物語の翼ちゃんとブラック羽川(二重人格の擬人化)
封神演技の太公望と王天君(魂の分割)
サナさんとフレさん。(なりたくない自分の未来予知)
などなど。

ナルトみたいにわかりやすく憎しみの感情のもう一人の自分、というだけでなくそれぞれの作品におけるもう一人の自分の存在意義が違っていて本当に便利な表現方法です。っていうか最後の例は自分の作品。自分でも使っちゃいたくなるくらいです。

で。

前振りが長くなりましたが「ペルソナ4」(以下P4)の秋まとめ。
P4はずばり「もう一人の自分との闘い」に特化した戦闘作品。
元々の原作がゲームで、
「恐ろしいほど原作のまんまで感動する!」
との声がP4の主な賞賛でしたが、普通にゲームやってない自分でも楽しんでみることができました。

要はゲームなだけあって、自分との闘いという内面世界の戦闘を厨ニっぽく描くというすんばらしい作品。

仮想空間の世界でストレスの象徴であるもう一人の自分が好き勝手暴れまくる→
それを見て主人格の自分が「こんなの、自分じゃない!」とのフレーズをトリガーにして、もう一人の自分がモンスター化する→
原作ゲームそっくりな戦闘シーンで倒す→
主人格がそれぞれのやり方でもう一人の自分を受け入れる→
もう一人の自分を受け入れた時点で、モンスター化が解けてペルソナになって自分の武器になる。(スタンド、手持ちポケモン、要は戦闘能力のビジュアル化)→
話しが進む度に、仲間とペルソナが増えていく。

そんな作品。
だからこれでもか!というほど内面成長のシーンがてんこ盛りのアニメでもあります。

友達にうざいと思われてるんじゃないか…
友達に依存しているんじゃないか…
友達を自分より下に見て優越観に浸っているんじゃないか…
仕事のし過ぎで本当の自分を見失っているんじゃないか…
答えのでないことでいつまでもなやんでいるだけじゃないのか…
本当は自分ホモなんじゃないか…

そんなリアリティのある悩みからとんでもないものまで見事にモンスター化。そして倒してそんな自分を認めた時に、ペルソナとして力となってくれる。
中々熱いアニメです。

そしてさっきも言ったように原作リスペクトがもの凄い。ただただ原作にそうだけでなく、やったことある人もない人も楽しめるアレンジ要素が沢山w
特に原作だと主人公が無口なのをいいことにアニメオリジナル表現がとても面白いw
口数は多くないんだけど選ぶ言葉のチョイスがいちいちセンスが良いw
そして声優さんも楽しんで口数の少ないキャラを熱を入れて演じてるのが分かってきて本当に面白いです。

秋期ではゆっくりと、しかし確実に原作を消化しつつ仲間を集めて中ボス撃破。
役者も揃い、いよいよ物語は中盤へと動いていきます。
今後何が起きるのか、原作をやってない私は知りませんが、普通に熱い戦闘アニメなので心を潤しながらのアニメ生活が楽しめそうです。

…録画しとけば良かった…
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