コラム部屋

□アニメ感想2
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…気がついてみれば

このアニメ感想コーナーもかなり日記ネタを圧迫しるものとなってしまいました。
普通の日記とはなんなのか、そもそもウェブ上の日記の存在意味としてどういうネタを残すのが正しいのか。

とりあえずこのコーナーを完走した後に改めて考えてみるとしましょう。

さて!今日の作品はいよいよこちら!

15:じょしらく

振り返ってみればこの夏期、

女の子何人グループ(+男数名)の形式で進んでいく作品が実に多かったです。

TARITARIとかココロコネクト(未視聴)とかゆるゆりとか。

そんな中でも際立って目立っていた作品。
というより、今までにないような(と断言したら矛盾することになるけど)、
かーなーりの個性が強く、センスも良くて面白い作品が舞い降りてきてくれました。

じょしらく。

まずこの作品を語る前にこの人の名前を挙げておかなくてはいけないでしょう。

久米田康治先生。

この作品の原案(強調)をしている先生でして、この漫画業界ではかなりの有名人ではないでしょうか。

「勝手に改蔵」
「さよなら絶望先生」

と。先生の作品を一度でも読んだことある方ならなんとなく予測できてしまうと思うのですが、

この漫画業界で一番風刺漫画に長ける作家さんなんですよね。
ただ風刺漫画だというとなんだか新聞のイラスト書いている人のように思えますが、
久米田先生は「サンデー」「マガジン」と歩きあたりかれこれもう15年くらいはあのスタイルで若者向けの風刺漫画を書いているんですよ。

その感性、いつまでたっても変わりませんねえ。

しかもそのネタというのが大体オタクに向けてのものばかりでありまして、
政治、国政に対するブラックジョークを書きながらもその時代における「オタクの世界」で流行っているものを巧みにネタ化。
冷静に考えてみて、10年以上このポジションにいるなんてすごいセンスの人ですよ、久米田先生。
いの時代でのネット界のネタを取り扱える作家さん、ある意味一番読者に近い存在なのかもしれません。
んもうなんか政治とかオタク界で事件が起きようものなら
「みんな!落ち着け、久米田先生のネタ化を待つんだ!」
と変な期待してしまうほどですw
サイト主は「絶望先生」から入った口なので、大学の時はそれはもう毎週「マガジン」でどんなネタを扱うのか楽しみして読んでたものですよ。

そんな信頼度の高い久米田先生なんですが、
なんていうかそう言う作風なのとしかいいようがないんですが

ともかく危うい作品しか書いてこなかったんですよね。

政治国政のブラックジョーク。露骨なパロネタ。変な事業、宗教団体のネタ化。基本ネガティブな作風。

そのアニメ化には到底程遠い要素を持っていたせいで
「勝手に改蔵」はアニメ化をお流れになり
「さよなら絶望先生」はアニメ界でもかなりのヘンテコ表現を得意とする「シャフト」というアニメ会社の手によってやっと映像化できた作家さんなんです。

そんな久米田原案な「じょしらく」。
ですがこのアニメ、今期ではんもーう。

かーなーり

面白い作品でした。
しかもブラックジョークの塊の久米田臭を完璧に残しつつ、しかも「シャフト」さんみたいな独特の表現もなく。

すんなりとした表現で
「あ…久米田先生の作品だw」
と気づくことができたんですよ。

あのひねくれていた久米田作品をどうしてあそこまで面白くできたのか…

それを語るにはまた別の御方を紹介する必要があります。

水島努さん。

アニメ監督さんです。

水島努さんの手掛けた作品といえば
最近で言うならイカ娘やら呼んでますよアザエルさん、のようなハイテンションギャグアニメや
機動戦士OOガンダム、ダイガードのようなクオリティの高いロボアニメ、
そしてシャーマンキングや鋼の錬金術師などの少年漫画。

色んなジャンルの作品を手掛けながらも、どの作品も共通して似ている雰囲気といえば

安定して面白い、です。

原作の雰囲気をぶち壊すわけでなく、とはいえアニメ独特の会話劇などを表現していて
どの作品も基本的にテンポよく進んでくれます。

そんなどんな作品でも料理できる水島監督、ついに久米田作品をも面白くアニメ化してくれました。

水島監督の作る作品はたとえオタク向け風刺作品を作っても面白い法則。
水島監督、さすが過ぎます。

そんな久米田×水島の新世界の「じょしらく」。
どういう話だったかというと。

まあギャグアニメでした。

久米田らしいブラックジョーク&ヘンテコ展開をしつつも、主役五人の女の子の魅力を表現しつつ(ナレーションでも言ってましたよね)、主に3つのネタを1話に詰め込むサザエさん方式の作品でした。

この3つネタがある、ってところがまた豪勢なんですよね。
久米田先生の作品といえばやはり週刊誌ペースの話が多いわけで、それを一気に3本分みれてしまうお得感。
「じょしらく」は週末に放送していたのですが、仕事を終えた後に見るこの3本組のエピソードはかなり生活の癒しになってくれました。
また主役五人のキャラが最初から全力投球なこともあり、
1クルー終わった後には「長いストーリーを見てたな」という感慨に浸ってしまいました。

マリイさんはいじられかわいいし。
テトラは全ての元凶なんだけど、あの憎めない中庸っぷりが愛着沸くし。
ガンちゃんは貴重な眼鏡解説+暴力キャラで作品に動きをだしてくれたし、
キグちゃんはなんやかんや期待に答えてるだけで、実は視聴者に一番近いキャラなんじゃね?と思えたし
ククルは安定の久米田キャラで安心したし。

素敵な1クルーでした。
「絶望先生」といい、久米田先生もすっかりアニメ映えする作家さんになりましたね。

それでは最後に
落語アニメらしく(らしいとこ全然書けてないけど)、謎かけで〆させて頂きます。

じょしらくっとーかけまして、仕事帰りの亭主に妻からの一言と解きます。

その心は−−−

どちらも(水島)お努めご苦労様、でしょう。

お後が宜しいようで。
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