コラム部屋

□アニポケ感想5
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それでは今週のアニポケ感想と今期のアニメ感想合同回といきましょう。

5:ポケットモンスターXY

出来事だけまとめるなら超作画回でカロス編を代表するような「サトシVSシトロン」をやり、その後間髪を入れずヌメルゴンとの別れ編。バトルだけではなくサトシのトレーナーとしての成長も描く。
その後は秀逸な一般回を混ぜながら(お化け屋敷の回やピカチュウ映画回はものすごく出来がいい)クノエジム編、オンバットくん編と前後編を小刻みにやってイベントも一般回も満ちた隙のない1クールとなっていました。
近年の妖怪ウオッチの台頭を意識して高いクオリティを毎週意識した長々見ている視聴者としてはたぐいまれなる気持ちのよい三ヶ月となってくれました。幸せ。
そんな意識の高い1クールの最後の話がこちら。

第79話「激闘モンスターボール工場! ピカチュウvsニャース!!」
あらすじ:モンスターボール工場の見学に訪れたサトシたち。しかし、この工場見学はロケット団の罠だった! モンスターボールのメンテナンスチェックという嘘にまんまと騙され、モンスターボールごとポケモンを奪われてしまう。唯一ボールに入らなかったピカチュウが、ポケモンたちを取り戻すために、ニャースと大激突!!

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原作ゲームのイベント再現回。クノエシティからもちょっと離れた場所にあるボール工場にてフレア団はいっさら関係のないところで行われるすごくシンプルなR団VSP様の回でした。
…なんつーか開始してから最後までものすごくシンプルな回でして久々に普通のキッズアニメを作ってみようという原点回帰なイメージを感じました。
こう、セレナの夢を叶えるとかサトシとシトロンの友情とかマサラ人なサトシに爆笑したりとかR団の以外な一面みたいなキャラ回も十分良いんですが、最近は(というかDPあたりから)

「アニメを見てもらうためにアニメオリジナルキャラの色をどんどん強くしていこう!」

という傾向が強くなっていき、R団のとんでも過去だとかデントみたいなネタキャラや恋愛話やBLに近いものまで輸入してきたアニポケでしたが、いざ振り返ってみればポケモンらしい表現が減ってきたのかもしれません。

かわいいポケモン達ががんばる姿を描いたりとか
自然社会で独自のルールで生活していくポケモン達、それを見守る人間
一方で原作ゲームにある施設を舞台にして分かりやすい悪役のR団とどたばたバトル

こーいったシンプルさを現代の技術でもう一回立ち返ろう。それがアニメのポケモンの本来の武器なのだから。
ってことを意識してましたよね。
この回を説明するならとても簡単でサトシを助けるためにピカチュウが単独でR団と戦い、工場の仕組みを利用して逃げたり捕まったり騙したりの応酬。見た目の流れとしてはディズニーを彷彿とさせる王道なんですけどそこにはちゃんとポケモンらしさを活かした展開とか、モンスターボールという世界観の補足も兼ねた発見があったりだとかの創作性に優れてました。
そんなピカチュウが頑張ってる中でもこっそり人間キャラ達もピカチュウに援護。シトロンの爆発ネタで突破口を開いて、元気な少女ユリーカがムードを高め、美少女セレナが目の保養に。
そして決めるところはピカチュウと一緒にサトシがびしっと決める。そしてR団はやられ際までもギャグで華麗に去っていく。
王道といえば王道なんですが初代ポケモンから続いていたようでいつの間にか見失っていたアニメ表現にスタッフ一同でまた帰ってみたようでしたね。
そんな意識の高いクールの〆に相応しい回でしたけどこんな雰囲気のクールは今期だけなのかなあ、と不安にも思ったり。
けれどアニポケは着実に進化を続けていることを証明させてくれました。
これからも楽しい話をよろしくね。
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