SHORT STORY

□アリスに願いを
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『ねぇ……』


突然、深い眠りを遮るかのように耳元で女の子の声が響く


「う……ん…」

『里沙…起きてよ……』


私の名前を知ってる……?


「誰……?」

『私よ、アリス』

「アリス………アリス!?」


アリスと聞いて私は飛び起きた

時計の針は午前0時を指している


「やっと起きてくれた」

「……本当にアリス…?」

「そうよ」

「………………」


私の目の前に居るのは13、4くらいの女の子

あの人形にそっくりな


「アリス……あの伝説は本当なのね…!」

殺せる……

怜香を殺せるんだ!


「私はアリス、アナタの願いを叶えに来たの。アナタの願いは確か『私を裏切った奴を殺して』だった?」

「ええ、そうよ」

「本当に叶えてほしい?」

「当たり前よ!」

「…分かったわ。楽しみにしてて、次の夜にまた来るわ」


そう言ってアリスは消えた


怜香…アンタを絶対に許さない……

アンタさえ居なくなれば

健二は私の所に戻ってくる……!


アリス……

私の願い、絶対叶えて

怜香を殺して!



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