SHORT STORY

□光への憧れ
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問題は審判長が「転生するならいつがいい」と聞いた時に彼が言った一言


『俺、転生しなくていいから死神になりたい』


この一言で私の生活は変わった

人間が死神になりたいなんて聞いた事無い

あんな言葉すぐに流されるかと思ったら審判長が……


『ハハハッ! 面白いなお前! じゃあ今度行われる試験に受けてみろ。合格点を出したら死神にしてやる。おう佐近、コイツの面倒見てやれ』


その時審判長を殴ろうかと思った


まあ人間が死神になれるわけないし

と私は思っていた


だが


『おい佐近、合格してやったぞ』


合格しやがった

そして彼は特命班に配属され、私の部下になった


最初は私も期待していなかったが、彼は元人間のわりにはなかなかの働きを見せる

局内でも最近知られるようになった

今ではよい部下を持った

……と心の何処かで思っているかもしれない


「佐近、今日は帰っていいぞ。明日はちょっと捕物だからな」

「分かりました。失礼します」



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