SHORT STORY
□ふたつ
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〈友達〉
顔も声も知らないのに友達と言うのは、おかしいのだろうか
一二三:…嬉しい、ありがとう
鈴:どういたしまして
だがこうやって、誰かにお礼を言われるのは気持ちいいものだ
一二三:……ねえ、鈴ちゃん
鈴:何?
一二三:もしね、私が嘘ついてたら…とうする?
鈴:………嘘、って?
一二三:私ね……本当は男の子なんだ
鈴:ええぇ!?
嘘!?
一二三:…なーんてね、冗談だよ
鈴:じ、冗談って……もー!
一二三:鈴ちゃんいい人だけど、少しくらい疑うって事した方がいいよ?
鈴:それは…
一二三:チャットって…皆、本当の事言ってるとは限らないんだから
「…………」
顔を知らない、声を知らない
だから、何でも言う事が出来る
本当も、嘘も
一二三:……鈴ちゃん、ゴメンね
鈴:………?
一二三:変な事言っちゃって……ヤな気分にさせちゃって……
鈴:ううん、むしろ忠告してありがとうだよ