弐
□曲がり角でぶつかって、出会ったらまず印象が悪い。
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「神威テメ、コノヤロォオ!また、薬壷割りやがったなァアア!!」
「ごっめーん。スーが構ってくれないから。
つい、意地悪したくなっちゃって。」
「猛毒でも腐食しない、特別な土で作った特注なんだぞコラァアアア!!」
「また買ってもらいなよー。」
笑いながら走る神威を、スーはトンファを装着して追い掛ける。
十字の廊下に差し掛かった時、横からの人影に気付かなかったスーはその人物とぶつかった。
その衝撃に、スーは尻餅をつく。
「っきゃあ!」
「!っスー?」
「晋助様ァアッ大丈夫ッスか!?お怪我は!?」
「いたた…っ。」
スーは額に、硬い感触を感じる。
顔を上げれば、金髪の露出度の高い着物の女が銃口を額に当てていた。
「はい?」
「貴様、どこに目をつけてるッスか!!」
怒りを露にした女にスーは、にこりとビジネス用スマイルを向ける。
「すみません。そこのアンテナ野郎に一発かまそうと、リアル鬼ごっこをしていました。」
「鬼ごっこて!貴様ら、いくつッスか!!?」
「アンテナ野郎なんて酷いなぁ。一発ヤりたいなら、そう言ってくれればいいのに。
さ、鬼ごっこはおしまい。今すぐ部屋に戻ろっか。」
「テメェはそればっかか!!一発の意味が違うんだよボケェエッ!
このっ脳内変換18禁!!!」
「俺はいつだって、スーとヤる為にスタンバってるよ。」
「よーし、そこ動くな!その股にぶら下がったもん、しばらく使いモンにならねぇようにしてやらァア!!」