□仕掛けるからには、仕掛けられる覚悟を。
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「いらっしゃいませ、一名様ですか?」


「はい。」


「申し訳ありませんが、只今店内大変混み合っておりまして。
相席でも構いませんか?」


普通ならば相席は避けるべき。他の客がいれば、満足に監察はできないからだ。
しかし、今は何の計画もないぶっつけ本番。
さらにリスクは高いが、相手の警戒を緩めることもできるかもしれない。


「はい、いいですよ。」


「ありがとうございます。では、ご案内いたします。

こちらへどうぞ。」


よしっウエートレスさんナイス!そっちは窓際の席だ。遠くても、席さえわかれば問題な…っ。


「こちらにおかけください。」


「どうも。散らかってますけど、お気になさらず。」


ウエートレスさんんンン!!!


「あ、少し片付けますね。」


「す、すいませーん。お勉強中に。」


ちょ、ターゲット目の前ェエ!!空気読めよ!
何で、明らかに勉強してる人に相席頼んでんだ!
そこに一人で、日替わりランチ食ってるサラリーマンがいるだろうが!!

ま、まずいぞこれは。監察対象との接触は、監察にとって御法度だ。
いや負けるな退。潜入捜査を思い出せ。どんな浪士相手にも怪しまれず、溶け込んだ地味さを発揮するんだ!

今回も彼女にとって、ただ偶然ファミレスで相席になった人とだけ認識されればいい!
むしろ記憶に残るな!!



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