月日、空を飾る

□何事も適度が一番【前編】
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《―全国的に梅雨晴れの気持ちの良い日になるもようでございますが、梅雨晴れといっても梅雨は梅雨なので降らないとは断言いたしません。》


「まあ…お洗濯に注意しないといけませんね。」


「大丈夫だろィ。雲一つ無い快晴だぜ?」


広間でテレビを眺める総悟と近藤、土方に翡翠がお茶を出す。
近藤は虎子に、ささみジャーキーを与えていた。
むしゃりむしゃりと食べる様子は狂暴的だが、逆に愛らしい。
懐いて欲しくて常にささみジャーキーを常備している近藤は、暇さえあれば餌付けしているのだ。


「いやー、虎子は可愛いなぁ!他のお宅の猫なんか目じゃないね!
うちのコが一番だ!な!」


「そいつは虎じゃねぇか。猫が敵うわけねーだろ。」


「ほら虎子!トシもお前が一番可愛いって!」


「そういう意味じゃねーってのに…そもそも、噛み付いた猛獣によく餌付け出来るな。」


《それでは、結野アナのブラック星座占いでございます。

今日一番ツイている方は、乙女座のあなたです。想い人と、急接近できますよ。

ラッキーアイテムはテレビ。》


「おおっマジでか!ついにお妙さんと…っ
俺っ今日一日、テレビにかじりついてる!」


「そんな理由で、仕事を休まれちゃたまんねーんだが。」


「前に最下位だった時は、焦ってやしたがね。」


《そして今日一番ツイてない方は、蟹座のあなた。心身ともに、疲れてしまうでしょう。》


「今度は俺ですかィ。ま、こんな占いなんざ多数向けであって信憑性…」


《特に虎を猫だと思っているド級の天然と、顎髭をたくわえ現在隣で浮かれている乙女座の上司が身近にいるあなたはご注意を。

今日、二人が大変なことになりま―す。》


「明らかに特定してないか?江戸中探しても、該当すんのはお前だけじゃね?」


《胡散臭い番組に影響される可能性が大いにありますので、テレビには近付かない方がオススメです。

逆境を切り開くラッキーカラーは銀色。

鈍く光る出刃包丁で、二人を止めましょう。》


(((止めるって息の根?)))



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