月日、空を飾る

□恋人という存在
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虎子を抱いて仕事に戻った翡翠を見て、原田は頭を片手で押さえる。


「やっぱり普通は、ああいう反応スよね。お蘭ちゃんがサバサバしているだけで。
この間なんか、隊士と一緒になって盛り上がってましたよ?」


「まあ、避けられねぇ事柄だからな。慣れてもらわねぇと。
…つーか、柏木の反応もおかしいだろ。マジで女なのかアイツは。」


「どっからどう見ても女の子でしょ。兄貴がいるらしいですし、大して気にならないんじゃないですか?
それより、沖田の奴どうすんですかね?
あんな絵に描いたような、初な女の子相手で。」


「………。」


確かに翡翠は天然な上に、世間知らずだ。
今まで騙されずに無事にいられたのは、奇跡的である。


「沖田の性癖で、上手くやっていけんのか専ら話題ですし。副長はどう思います?」


「俺に聞くな。」



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