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□reflex
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私が翳したモノに君は目を丸くした。

「…それ、本物…じゃ、ないよね?」

「玩具な訳無いでしょ。試しに撃って見せようか?」

一気に青ざめた顔に笑いが込み上げる。


「…なんでそんなモノ持ってるの?」

「これが仕事だから。」

「…仕事?!まだ二十歳なのに?!」

「君がいけないんだよ。」

私の言葉に驚愕と裏切られた憎悪で顔が歪んでいく。

あーあ、君の指が好きだったのに。

一瞬、彼の表情が変わったのを私は見逃さなかった。

不意にキスをされた刹那、私の反射神経が働いた。

空気さえも止まったこの空間に
銃口から出る白煙だけが音も無く揺れた。













END.

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