SS

□彼の秘密と気ままなHERO
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 彼には知られては困る秘密がある。


 それは自分自身コンプレックスだと思うことであって、本当に、誰にも見られたくないことだった。
 しかし、今日。ある人物によって彼ーー、メタナイトは危機に晒されていた。

「ぽよ!」
「何だ、カービィ」
 幼くして星の戦士。大食いながら星の戦士。カービィはメタナイトの後輩であり、大きな希望だ。 そんなカービィは、今何故かメタナイトの仮面を取ろうとしている。
 冷静沈着を装いつつも、内心メタナイトは焦っていた。何故、彼は私の仮面を取ろうとしているのか。
「はっ離せ、カービィ!」
「ポヨ?」
 やはり赤ちゃんなのだ、理解していない。
 赤ちゃんといえば、まぁ好奇心旺盛なのだから仕方ない。けれど、やはり、この仮面だけは、外せない! いや、だかしかし彼はまだ赤ん坊なのだ、乱暴には……。
「ポォヨ?」
 とりあえず深呼吸を一つして、メタナイトは諭してみる。
「カービィ、この仮面は私にとって大切なものなんだ。取らないでくれ。遊ぶのならフーム達の所へ行くんだ」
 カービィはすべての言葉が理解不能なのではない。名前ぐらいなら分かるのだからフームの名前を出したら彼女の下へ行くだろう。
「ポヨ――!」

 だか、その考えは甘かった。

 カラン。

 乾いた音がして、何かが落ちた。
 自分の顔に何か違和感がある。
 ――まさか?

 落とされたのは思った通り、仮面だった。カービィが好奇心のあまりに仮面を落としてしまったのである。
「ポヨ!?」
 遂に、メタナイトの素顔が明らかになってしまった。驚いた顔のカービィが目の前にいる。
 その顔は、カービィにそっくりで、――可愛らしいものだった。「っ――!」
 素顔を見られ、メタナイトは元々青い顔を真っ赤にさせた。急いで仮面を取り自室へ帰る。

 だが不幸にもその一部始終を見ているものがいた。それは怪しい笑い声と共にどこかへ消えたのだった。


 そして、次の日。


 メタナイトの素顔を激写! という大きな見出しの新聞が、プププビレッジ中に出回った。
 その一面を見て、フームは驚きの声をあげる。その声を聞いて、弟のブンまでやって来た。 
「これが、あのメタナイト!? すっげぇスクープじゃん!」

 この日、メタナイトは部屋から一歩も出て来なかったという……。

「ポヨ?」




 \(^o^)/オワタ!

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