小ネタ集
□遊戯王
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"嘘"だ。お前がオレの敵だなんて、そんなはずがない。
「私を倒せ、遊星!」
ここで立ち止まってはいられないのだ、と。彼は遊星を促す。だが遊星は迷う。大切な友人が、敵――。頭が混乱する。揺さぶられる。怖い。もしもここで彼を倒してしまったら、彼はどうなるのか。
「遊星……」
「どう、すれば」
戦うしかない。
戦いたくない。
失いたくない。
「デュエル!」
だが非情にも、時間は彼が迷うことすら許さない。
「ここで負ければ、死だ」
ブルーノ、否、アンチノミーは言い切った。始まった決闘の行方は神すらもおそらく知らない。
(そして、その先に待つ真実も)
#143