09/28の日記

00:52
デジクロ/タイキさん闇堕ちっぽいの
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 助けて、なんていえるはずがない。
 けれど苦しくて、なにもかも奪われていくこの感覚が怖くて、無意識に唇が彼の名前を紡いでいた。
「――シャウトモ……ン」
 自分の声すら聞こえない。
 たくさんの悲鳴が雑音(ノイズ)になってしまう前に早くこの手を掴んでほしいと願う。視界が歪んで見えない。序所に意識が遠のいていく。何もかも歪んで自分自身の存在さえすべて掻き消えてしまいそうだった。
 ――助けて。
 頭に響く悲鳴が胸を締め付ける。それがまるで体中を縛っていくように感じながらもタイキはそこで意識を手放した。



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