Present

□Sweet love…
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お兄ちゃんとの秘密


それは、とても幸せで心地良い





「ナナシチャン最近可愛いってみんな言ってるよ」

「あたしいつもと変わらないよ」

「でも迷いが無くなったような顔してるわ」





あたしってそんなに顔に出てたのかな?

何だかミラにはいつもお見通しみたい


いつもあたしの小さな変化に気付いてくれる



でもお兄ちゃんとの秘密は誰にも言わない


これはお兄ちゃんとの約束なのだ






『みんなに説明すんの面倒だしややこしいからちょっとの間黙っとくか』






お兄ちゃんに言われた言葉


あたしはあなたの側に入れるだけで幸せだから他には望まないよ





「お兄ちゃん離れしたしギルドの連中黙っちゃいないわよ〜」

「そうね、みんな地味にナナシチャンに好意を持ってるものね」

「今まではグレイが邪魔に入ってたからナナシチャンに告白する人居なかったけど」

「たまに居たけどね、めげない人が」

「それかナナシチャンが断ってたかね」




ミラとルーシィはあたしの話しをしている


あたしの知らない所でお兄ちゃん邪魔してたんだ

たまに過保護過ぎなとこあったもんな…



「男は狼よ!ナナシチャン気をつけてね」

「ルーシィあたし別にモテないよ〜」

「無自覚が一番困るのよねミラさん」

「フフフ、可愛いじゃない」




はあっとため息を吐くルーシィ

それを見て笑うミラ

一人着いていけてないあたし


さっぱり訳がわかんない






「よお!」

「あっ、お兄ちゃん」

「グレイ可哀相に」

「何がだよルーシィ」




不意に頭の上に手が乗った

声ですぐ解る
見なくても解っちゃう


大きな手がすごく落ち着く。




「可愛い妹が離れて行っちゃうわね」

「何の話しだ?」

「ナナシチャンがグレイ離れってことよ」




お兄ちゃんは訳が解らないと言った様子でルーシィを見ていた


ルーシィが言ってやっと解ったみたいでそんなお兄ちゃんと不意に目が合った


すると急に笑いかけられた。

少し恥ずかしくなって遠慮がちにあたしもお兄ちゃんに笑いかけた





「なんだかんだ言ってもやっぱり仲良いのね」

「あら?」



やれやれと言った感じのルーシィと何かに気付いたミラ。


ミラはカウンター側なのでみんなが背中を向けている方向を見て声を漏らした







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