Show Girl

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「おはよう!あら、今日は一人なの?」

「あぁ、ミラちゃん。ツバサはアレみたいだ」


毎朝、八時に腹時計が鳴って起きると言うツバサ。
だが、今日は俺の方が早く起きたらしい
いつもは早く起きろとか腹が減ったとかで起こしに来るツバサが珍しく起きていない

まだ寝てんのか?
ツバサの部屋の扉をノックし、扉越しに声を掛けた


「ツバサ飯の時間だぞー」


何があっても大抵は、この一言で何かしらの反応が返ってくる筈なのだが応答無し。
何かあったのかと思い、恐る恐るドアノブを捻って中を覗いた


「………」

「何だ起きてんのか?」

「………」

「お前の腹時計、今日はまだ鳴ってねぇの?」

「…………」

「ツバサ?」


何を言っても返事無し。
ただベッドの上には芋虫の様にうずくまったツバサ

あぁ、コイツまたか…
取り敢えず近づいて様子を確かめる。
そこには血通ってんのか?と思わず聞きたくなる程に顔面蒼白のツバサ


「また腹壊したのか!?」

「ぅ゛ん…」


聞こえるか聞こえないのか微妙な返事がやっと返って来た

訳の分からない定期的にやってくるツバサの腹痛。
それは大概、一カ月置きに来る様だが、ずっと来なかったり頻繁に来たりと全く訳が分からない

だが、毎回辛そうだ…
一体何食ってんだ、ツバサはよォ





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