ヤバい！
この状況、非常にヤバすぎます…
あぁ、私としたことが。
何たる失態を侵してしまったんだ

思い返せば数分前。
なんとあのガジルが私をおぶって家まで連れて帰ってくれると言うミラクルが起きた
これは誰かに自慢しても良いぐらいのミラクルっぷりだ

だってあのガジルがだぞ？
鉄をむしゃむしゃと食べる男がだぞ！？

そんな人が体調悪い私を気遣いおんぶって…

ミラクルの何者でもないわ！

有り難く、お言葉に甘えおんぶして貰っているのは、それはそれで助かるし良いんだけど…
とんでもないことを言い出した。


‘生理ってヤツか？’
‘女は大変だな’


頭の中でリピート再生…
女ってバレてるしー！！
何処で！？何で！？
いつから知ってたんだろ…

私も適当に相槌を打って答えていたので、最終的に女って認めてるし

この誤解を…
イヤ、誤解な訳でも無いけど…正確に言えば私は女だけど…
今は男で通ってんだよ！？
どうやって弁解しようか…

鉄男にバレてたまるものか！
たまにミラクルを起こすヤツなんかにバレてたまるものか！

頑張れ私！
俺は男だ、男の意地を見せてやる
三ヶ月。
今まで培って来た、知識を発揮する時だ
男、ツバサをナメんなよ！？

ガジルへの失礼な発言も忘れずに、冷や汗を流しながらも、闘志を燃やす。
焦りを隠しきれず、余裕ぶるツバサは、それでも自分に言い聞かせた
そんな熱気を感じたガジルは、肩に垂れたツバサの汗を少々気にしつつ、汗が出るほど腹が痛いんだなと解釈した。


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