Show Girl

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「ツバサヘマすんなよ」

「可愛くねツバサちゃん」

「こんなモン着れるかー!?」


丘の上にある家までやって来た三人は、作戦会議中だ
そして何故かツバサは今、メイド服を着せられようとしている。
ナツとハッピーから渡された服を持ち、プルプルと震えて拳を握り締めた


「ホルダーって男は趣味が悪ィんだ、諦めろ!」

「あい!ツバサ聞いてなかったの?」

「テメェ等、一言もそんなこと言わなかっただろ!?」


そんな話、一切してないし、聞いてない!
ホルダーって誰だよ!?
初登場じゃんその人!

私が…
仮にも現在、男で通している私が…
こんなフリフリのメイド服を着ろって言うの!?
こんな服、女の子やってた時でさえ着たこと無いのに…
男やってる今、しかもそれを男の為に着ろって?


「こんな服、断固拒否!」


ナツとハッピーに指を指して拒否をする私

当然だ。
召し使いの仕事とは聞いていたけど、メイド服着るなんて一言も聞いていないのだから


「やっぱダメか、」

「あい…ツバサならやってくれると思ったのにね」

「つーことは、依頼失敗だな」

「プリン悲しむね」

「何て言って報告したらいいんだ…」

「泣いちゃうかもね…」


この二人卑怯じゃない?
私から背を向けて話す二人の背中は、丸くななり、しょんぼりしている様に見える
こんなの端から見たら、まるで私が悪者じゃないか

本当に卑怯だ…
そんなこと言われた私が、拒否出来る訳が無いじゃないか…


「あぁー!!もうやるよ!着ればいーんだろ!?」





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