Show Girl
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「いらないの?いらないならオイラが食べてあげるね」
「うん」
その瞬間、連中の動きはピタリと止まり視線を一斉にボーッと一点を見つめたままのツバサへと向けた
「ツバサこれ貰っていいかー?」
「うん」
普段なら有り得ない光景を目の当たりにした連中は黙ってツバサの様子を窺う
一早く動かないツバサに気付いたハッピーが冗談で皿の上に残る魚に手を掛け言えば、二言返事で返された
何かの聞き間違えではないかと思い、すかさずナツがツバサの大好物でもある肉に手を伸ばすが、それも二言返事で返される
おかしい…ツバサが変だ
そこに居た誰もがそう思った。
「どうしたツバサ!?腹でも壊したのか?」
「うん」
「お前が腹を壊すなんて…何か悩みでもあるのか!?そんなもの私がいくらでも聞いてやるぞ!」
「うん」
貴様は人の話を聞いているのかー!とナイフとフォークを振り回し発狂するエルザ
それを必死で宥めるのはルーシィ
‘うん’としか言わないツバサにエルザがキレた
「おい、男女」
「うん」
「やっぱテメェ女だったんかよ?」
「うん」
「みてぇだぞ」
「ガジル君、それ無理矢理だと思う」
ガジルの質問とツバサの返答はおかしくはないけれど…
やっぱり、うんとしか言わないツバサで遊ぶガジルをジュビアは飽きれ気味にそう言った
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