Show Girl

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「で、どこにいんだ?モモってヤツは」


ん…
なんでナツがモモの事知ってるんだ?

ポカンと疑問の意味を込めてナツを見る

昨晩は仕事を終えて居酒屋でご飯を食べて呑んで。
旅館に宿を取りルーシィと風呂に入った
それからみんなで枕投げして、疲れたから止めた
それからまた呑んで…


「その顔は忘れたって顔だな」

「あい!ツバサって酔うとひたすら喋るんだね」


腰に手を当て呆れるナツに補足するかの様にハッピーが言った

記憶はある
だけど喋った内容までは覚えてない…


「それを忘れたって言うんだぞ」

「口に出してねーぞ!?」

「顔に書いてんだよ」


そう言ってグレイがおでこを小突く。


「ツバサの師匠か、早速行こうじゃないか」

「育ての親って事でしょ?きっと物凄いイケメンね」


大量の荷物を引いたエルザが誰よりも先に先頭に立つ
ルーシィは何を想像しているのか怪しい笑みを漏らす

性別とか性別とか性別とか…
面倒臭いからどっかで抜け出してこっそり会いに行こうと思ってたのだが…
悪い癖が発動していた私は自らベラベラと喋ったらしい
それに毎回覚えてないんだから私ってヤツは本当に質の悪い酔っ払いと言うことか


「グレイ、ルーシィ、宜しく頼んだ…」

「は?」

「なに?」


バレてしまった物は仕方がない。
しかも自分でバラした訳だし…

ここは唯一正体を知っているグレイとルーシィを味方につけて乗り切るしかない
と言うことで、主語の無いお願いをしてみる

疑問符を浮かべる二人に頭を下げた。





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