Present

□Love goes like...
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「ルーシィ、ナツが好きなのね」

「ちょっ、ミラさーん!」


毎日、毎日同じことの繰り返し。

朝起きて、妖精の尻尾に向かって、みんなにおはようと挨拶をして、他愛もない話をする
リクエストボードの前で仕事を選んで仕事に出掛けたり、時にはギルドでゆっくりと時間を過ごしたり…

毎日、毎日同じことの繰り返し。

ただ交わることのないのは私の恋だけ…


「ねっ、ナナシチャンそう思わない?」

「…えっ」

「あら、考えごと?上の空って感じね」


申し訳ないけど、全然会話に参加していなかったあたしはもちろんミラから急に振られた話に答えることが出来るはずがなかった。


「ごめんね、何の話?」

「フフフ、ルーシィがナツのこと好きなんだって」

「だから違いますって!」

「やっぱりそう言うことだったんだ」

「ちょっ、ナナシチャンまでー」


頬を赤く染め怒っているのか照れているのか、ルーシィはコロコロと表情を変えた
素直なルーシィは本当に可愛くて、羨ましく思ってしまう


「ナナシチャン好きな人居ないの?」

「好きな人?」

「私もそれ聞きたーい」

「好きな人…」


あたしの好きな人は今も昔も変わらない

優しくて、逞しくて、過去に捕われず真っ直ぐで私の親代わりでもある人

私の好きな人はそんな人


「…居ないよ」


でも絶対に口にしてはいけない
そんな許されるはずのない恋をしているあたしに言う権利なんてないのだ
言えたらどんなに楽だろう。

 …お兄ちゃんが好きですっって


「ナナシチャンモテるのに、勿体ないわね」

「そんなことないない」

「この間ナナシチャンが告白されてるとこ見たよ」

「ルーシィ!?」


なんてことだ
まさかルーシィに見られてたなんて。
全然気づかなかったな


「あたしに恋愛はまだ難しいみたい」

「本当勿体なーい!」


あたしの言葉に本当に残念そうに言うルーシィ
何だかそれが少し可笑しくて笑ってしまった

こうやって毎日同じことの繰り返しだけど、他愛もない話をしている時が一番楽で楽しい

余計なことを考えずに済むから。




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