Present

□秘めた思いは
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そして・・・・


『本当においしいからいいでしょ』


コイツはナナシチャンって言うらしい。


「ナナシチャンか・・・」

『はい。なんでしょう?』


ゲッ!!

声に出てたのかよ!?


「じゃ、じゃあそれとホットドックで;」

『了解しました。少々お待ちください』


ナナシチャンはそう言ってマスターの方へ向かった。



俺はその後ろ姿を目で追う。





なんか、・・・・違うんだよなぁ。




しばらくしてエスプレッソとホットドックが運ばれる。

エスプレッソの臭いがとてもいい。

一口、口に含む。

独特の苦みが口に広がるがなんとも言いがたい。


「すっげーうまい」

『そりゃそうですよ。なんたってマスターお手製ですから』


自慢げに笑うナナシチャンに俺の胸が高鳴る。

そして他の客に向かって歩いていった。



顔、赤くなってねぇよな・・・?



そしてまた目をナナシチャンに向ける。



やっぱり違う。


なんか守ってやりたくなる。



ルーシィとかも戦ってる時にそう思うけどさ。

あいつには精霊がいるだろ?

だから頭の隅で大丈夫だって思う。

でもあいつは、ナナシチャンは俺の身を挺して守ってやりたいと思っちまう。


「なぁ、ナナシチャンちゃん。なにか演奏してよ」

『またぁ?』

「いいじゃない。おなたの演奏はとても落ち着くんだからv」

『分かったよ』


ナナシチャンに話しかけた男女は常連なのかナナシチャンは敬語でなくなっていた。

演奏ってどこですんだよ。

店を見渡してもピアノやバイオリンといった楽器類が見当たらない。

するとオレンジの光が見えた。

そこはナナシチャンの手から出ていた。


『バイオリン、セット』


そう言うとナナシチャンの手からバイオリンが出てきた。


あれは魔法!!


ナナシチャンはバイオリンを肩に固定して弾きだした。





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