Extra Joyful

□発育は寝るのが一番!
1ページ/1ページ


あらすじ

・コンビニから帰って来た通行止め
・留守番中のトモが出迎えに来ない
・ってことで探してみる
・一つの部屋から微妙な歌声が聞こえてきた
・扉の隙間から覗いた通行止めは…!
・顔面真っ白の化け物を発見!
・では、続きより〜↓↓




パック〜、顔パック〜
至福の時だったなんて知らなかったよ

化け物の正体トモはベッドのド真ん中に陣取り仰向けに寝そべっていた
風呂上がりらしく、キャミソールにショーパンという、ルームウェアに身を包み完璧に脱力していた

暑い、暑い、暑すぎる夏に嫌気がさしていた頃。
クーラーは効いているようで効いていない部屋

一方通行とミサカはコンビニに買い物
一人取り残ったトモは、外から鬱陶しい程聞こえるセミの鳴き声とお留守番と言う過酷な試練

等々、セミと一緒に過ごす空間に腹がたってきた。
と言うことでお風呂に直行
汗を流した所で、先日試供品で頂いた顔パックを思い出し今に至る

顔を白のパックで覆い隠している為、身動きの取れないトモはベッドに寝そべり更にセミの鳴き声をシャットする為に携帯から音楽を流し歌っている…というトモの状況


「二人とも遅いな〜」


散々カラオケをして、未だに帰って来ない二人を思い出した

いくら何でも、そろそろ帰って来るだろう
こんなラフな格好+顔パック姿なんて見られた日には…
考えるだけで悪寒がしてきそうだ


「こんな格好見せられませんぜ」

「そォだなァ」

「………!?」


これは空耳だと信じたい…
まさか、ねえ…?


「えーアクセラさんあくせられーたさん」

「なンですかァ?」

「どこにいるんでしょーか?」

「どこでしょォかァ?」

「ミサカも居るよってミサカはミサカはトモの腰に巻き付いてみたり」


なんてこったい…

腰に絡み付く腕にギクリと肩を竦めた。

目までパックで覆い隠している為、二人の姿は確認出来ないがミサカは隣に居る模様

では白い人は何処だよ…?

涼しい部屋が一気に暑くなっていく気分だ
姿確認の為、両目に張り付く目の部分を両手で恐る恐る剥がしてみることに


「ただいまァ?」

「おかえりィ?」


何故に疑問符?って感じで顔は真正面を向いたまま目だけを左に動かせばニヤリとした顔の一方通行が左肩肘を付いて隣に寝そべっていた

確認せずとも分かるけど、念の為に右に目をやれば腰辺りにへばりつき見上げてくるミサカと目があった

つまり私は二人に挟まれている状態らしい

いつの間に…
てか、気付かない私もどうなんだ…


「帰って来たなら声をかけようよ」

「ミサカはただいまーって言ったんだよ?ってミサカはミサカは顔面お化けのトモに言ってみる」


そうだった…
二人に驚いてないでこの顔どうにかしなくては

指摘されてようやく顔パックを外し、改めて二人を見た。


「いつものトモ!ってミサカはミサカは安心してもっとぎゅーー」


そんなに私の顔って酷かったんだろうか?
ミサカの発言に少し落ち込みつつ、私はミサカの方に身体を向けて抱き締め返した


「お帰りミサカ」

「うん、ただいま!ってミサカはトモの胸に顔を埋めてみる」

「埋まる程無いけど…」


微妙な胸に埋まるミサカに何だか悲しくなってきたり。
でもミサカに言われると嫌みに聞こえる様で聞こえないのは何故だろうか


「オイ」


完璧女子の世界に入ってしまってる二人に取り残されている一方通行は取り敢えず声をかけてみた。

だが、低く発したせいか聞こえてないらしいトモは背中を向けたまま


「うわっ、なんだなんだ…!?」

「うわぁーい!みんなでトモにぎゅーだねって、ミサカはミサカはアナタに負けじとトモにしがみつく」

「そォだなァ、ぎゅーって締めてやンよ」

「いやいや、一方通行のぎゅーは殺意を感じる…って首締まる締まる!!」


勝手にほのぼのし、更に無視される仕打ちを受ける一方通行は本来の目的を思い出し自信の腕をトモの首に巻き付けた

コーヒー買いに出るんだったらついでに、お菓子を買って来てと頼んだのはトモ
嫌そうな顔をしつつも渋々了解したのは一方通行
このクソ暑い中、ついでだと言ってもわざわざ買いに行ってあげたと言うのに。

頼んだ本人は風呂に入り、クーラーの着く涼しい部屋で涼しい格好で顔パックまでしてのくつろぎモード…


「良いご身分だとは思わねェかァ?」


あぁ…怖い、怖いったらありゃしない。
この後ろの居る人の殺気のせいで、とても寒い、サムイ…


「電極のスイッチ入れたら、どォなるか試してみっかァ?」

「いいえ。遠慮したいのです」


更に寒い発言をする一方通行。
この人なら本当にしそうだから、シャレにならない


「あ、あぁ!お詫びにトモさんの‘胸に顔を埋め込んでもいいよ券’あげるから許し…」

「貧乳になンぞ興味ねェ」

「何だとー!?ミサカよりはあるし!」

「ミサカが大きくなったらトモより大きくなるんだから!ってミサカはミサカは成長させる為に寝てみる」


そこで幼女と張り合うトモはどうなのか…

ただ眠たいので寝たいだけの打ち止めは無理矢理な理由を付けて本当に寝だした。


「トモも乳発育の為に寝るんだから!ってミサカと一緒にお昼寝タイム」


一方通行からの攻撃に逃げる為に。
微妙な打ち止めの真似をして目を瞑り寝たフリから本気寝に…


「なンなンですかァ?この状況はよォ」


あれだけ騒いでいた部屋が一瞬に静まり返り、本気でお昼寝タイムとやらを始めた二人に一方通行は返って来ることのない返事に嘆いた

段々ウトウトし出した白い彼も結局は夢の中へ。

トモに絡み付くと言う、打ち止めと一方通行の妙な光景の出来上がり。


発育は寝るのが一番!
(大きくなってミサカはミサカは…)
(頑張れ私の乳!)
(揉むンが手っ取り早いンだよ)



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]