Extra Joyful

□目的はイタズラ!
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「トリックオアトリート!ってミサカはミサカはお菓子をくれないとイタズラしちゃうぞってトモに言ってみる」


打ち止めは家の中でキャッキャと走り回った後にトモの背中に向けて言った
両手を広げ、お菓子を待つ打ち止めの顔には満面の笑みが張り付いていた

だが、トモからは反応が返ってこない。


「トモ?ってミサカはミサカは返事をしないトモに首を傾げてみたり、ってアレレ〜?トモの頭がオレンジ色のボコボコさんなのは、気のせいなのかな?ってミサカはミサカは更に首を傾げてみる」


返事はしてもらえない、それに頭がおかしい。
疑問をぶつけてみるも、やっぱり返ってこない返事に、痺れを切らした打ち止めはトモの肩をポンポンと叩いた

そしたら、ゆっくりと顔が振り返って来て…


「トリックオアトリート!ミサカお菓子くれ〜」

「うわあッ!?ってミサカはミサカはかぼちゃお化けに…キャアーこっち来ないで〜」


トモと思えば、振り返ったのはかぼちゃ。
正確に言えば、かぼちゃの被り物を装着したトモ
打ち止めをより驚かす為に、あえて直ぐには振り向かず溜めた

案の定、打ち止めは予想通りの反応をしてくれる
そのまま立ち上がり打ち止めを追っかけ回した


「じゃじゃーん!実はトモちゃんだよ〜」

「び、びっくりした…!ってミサカはミサカはいつもの顔に戻ったトモに安心してみたり」


散々追い回し、必死で逃げる打ち止めが可愛そうになってきたので種明かし。

スポッと音をたて、被り物を取れば中から出て来たトモに心底胸をなで下ろした打ち止めは、逃げるのを止めトモに歩み寄った


「今日はハロウィンでしょ?ハロウィンと言えばかぼちゃ!ってことで被ってみたのさッ」

「いいな〜!ってミサカはミサカはトモの持つ、かぼちゃさんに興味津々!」

「大丈夫!ちゃーんとミサカの分も用意してるからね」


じゃじゃーん!
と、本日二度目のセリフと共に何処からか取り出した、打ち止めサイズのかぼちゃの被り物を手渡した


「トモ用意が良すぎだね!ってミサカはミサカはありがたくもらってみたり」

「楽しんでこそのハロウィンさッ!ってことで仕切り直しね〜」

「スポッと装着!仕切り直しだねってミサカはミサカはトモにトリックオアトリート!」


嬉しそうに、トモから貰ったかぼちゃを被る打ち止めは、両手をトモにの前に出した

そんな打ち止めの両手の上に、袋で丁寧に包装されたお菓子の詰め合わせを置いた


「はいイタズラ防止〜!ミサカさん、私にもトリックオアトリート?」

「エッヘン!ミサカもトモのお菓子は用意してるんだから!ってミサカはミサカは胸を張ってお菓子を掲げてみたり」


端から見ればかぼちゃ同士が喋っている妙な光景

小さな打ち止めかぼちゃは、腕を上にあげ芳川が買ってくれたお菓子をトモの前にぶらりと垂らし見せた

大きなトモかぼちゃは、かぼちゃを被っている為、表情は分からないが被り物の下は満面の笑みだった


姉妹の様なやり取りに、ハロウィンを盛大に楽しむ二人はお互いから貰ったお菓子を持ち、なんだかこの空気に笑けて来て、声を上げて笑った


「じゃ、そろそろイタズラの時間ですよねー?」

「あの人は絶対にお菓子用意してないもんね!ってミサカはミサカはどんなイタズラをしようか考えてみる」

「よし!張り切って行ってみよ〜」


ニヒヒと意地の悪い笑みを交わし、次なるターゲットの元へと向かった





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