SHORT STORY

□リオンで遊ぶ日!
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「ねね!」

「なん…だ…」

「間抜けリオンゲット〜」


まさにそれは、ぷにっという音が似合う。

肩をぽんぽんと軽く叩かれその方向に振り向けば満面の意地の悪い笑みと共にほっぺたに刺さる人差し指

一瞬何が起こったのか分からず、ほっぺに食い込む指と満面の笑みを見せる彼女を見てようやく気付いた

どうやらまんまと引っかかったらしい…


「良い反応だね、リオン」

「…俺がバカだった」

「そこ落ち込むとこじゃないよー!?」


指を外し予想通りの反応をしてくれたリオン。

だけど、ここからが予想外
真剣にやられてしまったことに落ち込むリオンに逆に焦ってしまう

ちょっと暇だからリオンで遊ぼ〜的な軽いノリに本気で落ち込むとこがこれまた可愛いんだよね
何て本人そんなこと言えば更に落ち込みそうだから言わないけど


「ねね!」

「もう引っかからないぞ」


さっきと同じ様にリオンの肩を叩き呼べば、リオンはゆっくりと顔をこちらに向けた
警戒しまくりのリオンもこれまた可愛い

でも同じことは直ぐにはやらない
今のリオンみたいに警戒されるから直ぐやったんじゃ意味がない

そんなことよりあたしが言いたいのは…


「違う違う、リオン服はどうしたの?」

「………げ」


げ、だって。
いつの間にか服が無くなっていることに自らが驚いているらしい

あからさまに額に手を充て、落ち込みリオンに等々笑わずにはいられなくなり爆笑してしまった

そんなあたしを見て何か言いたそうにしているリオン

分かってる分かってる。
グレイよりはマシだって言いたいんでしょ?

何でもグレイって人と同じ癖なのが嫌なんだとか

そんな変な癖に対抗意識を燃やしてる所がリオンのまた可愛い所。


「グレイよりは、」

「マシなんでしよ?」

「…そうだ」


ほらね?
脱いだ時の決まり文句の様にいつも言うから先にあたしが言ってやった
言うより先に言われてしまったリオンは軽く頬を染めそっぽ向きながら言った


「ねね!」

「……」


そしてまたリオンの肩を叩く。
でもリオンは無視とかし出す始末
二度も失態を侵してしまっているので振り向けないらしい


「リオ〜ン?」

「……」


二回呼んでも無視。
軽くトラウマになっているみたいだ

いいよ別に?
無視するんだったら自分で行くもん

そしてあたしは立ち上がりリオンの目の前に移動して膝を付いて中腰の形を取った


「ねね!」

「………ん?」


さすがに目の前に来られては無視出来なかったらしく、少し遅れて返事をしたリオン

リオンって知れば知るほど面白いから一緒に居て飽きないんだよね、と思いつつ、今日は意地悪し過ぎたと少し反省して…


「リオン上だよ」

「上?」


 …チュッ

反省したので、お詫びにおでこにリップ音を立ててキスをした
リオンは上を向いたまま固まっている

ホント、期待通りの反応くれるよね。


「おでこじゃ足りない?口にしよーか?」

「Sかよ」


一瞬固まっていたリオンの本領発揮…?
どっちが男だよって感じだったのにそれが逆に煽ったみたいで首をグイッと引き寄せられ唇に柔らかい感触を落とした


「やっぱりリオンはリオンだね」

「…褒めているのか?」

「もちろんっ!」


そうしてリオンの首もとに抱き付いた。
リオンで遊ぶ時が一番幸せかもね?



END

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