LOG置き場!

□本物はどれだ!?
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「カナミーン!」


テレビに向かって叫んだ

只今大絶賛ハマり中のアニメ超機動少女カナミン。
打ち止めと一緒に見ている内にどっぷりとのめり込んだトモ

何とも続きが気になる所で終わったらしくぎゃーぎゃーと騒ぐ


「あんな所で終わらすなんて制作者の陰謀だー!見た?あの終わり方!?」


隣に座る一方通行へと顔を向けたのだが居ない。
ずっと隣に居たと思っていたのに姿が無い事に首を傾げると、


「にゃン」

「は?」


にゃン?
何とも反応しづらい鳴き声らしき物が耳に届いた
猫の鳴き声にも似ているんだが引っ掛かるのは何故か


「…一方通行?」

「にゃン」

「アクセラ?」

「にゃン」

「レータ?」

「にゃン」

「アセロラ?」

「にゃァン?」


アセロラには鋭く反応して巻き舌風に言った…一方通行?

んーと唸って考える。
全てに反応すると言うことはこの不可解な声を出すと言うことは一方通行…と言うことで間違っていないのだろうか

一方通行のおちゃめ過ぎるイタズラか?
腕を組み更に唸っていると、太ももをペシペシと叩かれる感触
痛いと言うかこそばい感覚に視線を下へと移せば、険しい表情をした真っ白な猫の真っ赤な瞳と目があった

目をぱちくりさせて猫を凝視。
なんのギャグだ…


「………」

「にゃン」

「…一方通行?」

「にゃン」


ねこォオお!?
とトモの叫びは部屋中に響き渡る
全く訳の分からない状況にあたふたして、取り敢えず一方通行らしき猫を抱き上げてみる


「なんで可愛くコンパクトに猫化してんの!?」

「わン」

「え?突然犬とかになってみる!?猫なのに!?」

「にゃン」

「カナミン観賞中になに食べたのさ!?」


白い猫を顔の真ん前まで抱上げ焦るトモ
君はいつから猫になったんだ!?とにゃンとしか答えないと言うよりかにゃンとしか回答が出来ない一方通行にトモは必死に言葉責め


「猫!アクセラ!猫?アクセラ?」

「うっせェ!オマエはナニと会話してンだ、ボケ」


ドアを開け放ち入って来た一方通行がトモに怒鳴る
一人でテレビを見ていた筈のトモがギャースカうるさく気になった彼は様子を見に来れば何故か猫を抱えたトモが居る

トモは猫と一方通行を交互に何度も見て最終的に一方通行へ視線を向け、


「ねこぉぉおおお!?」

「ネコじゃねェエエエ!!」


そして本当に最終的に一方通行に向かって猫だと言う
トモの頭が完璧こんがらがった瞬間の出来事

一方通行そっくりの猫を抱えた自分
だが、当の本人は目の前
さっきまで隣に座って居たと思っていた彼
いつの間にか猫に変身したと思った
だが、やっぱり当の本人は目の前

トモのテンパりは最高潮


「本物はどっち!?」

「本人目の前にして言うコトかァ?」


ズカズカと近付きトモの頭を鷲掴んで言った
と言うか一方通行自体も今の状況を全く理解していない

トモの抱えている猫はどこぞの猫なんだ…


「アナタが本物の一方通行とすればこの猫サンは何サン!?」

「知るか」

「にゃン」

「…あぁッ!」


取り敢えず隣に座ってみた一方通行は猫をまじまじと睨んでみる
対抗して白い猫も一方通行を睨み付け赤い目同士がぶつかり合う

そんな睨み合いを続ける彼と猫にトモは閃いた


「わかったぁーッ!」

「あン?」

「にゃン?」

「一方通行そっくりの猫!ってことは量産型クローン猫達だ!!」


と、得意げに言ったトモに冷ややかな赤い目で視線を送るのは一方通行と猫。
知っている言葉を無理矢理取って付けたかの様なセリフに一人と一匹からの痛い視線を受ける
何より量産なんて、一匹しか居ないと言うのに…


「略してキャッツ!!」

「黙れ」

「にゃッ」

「いたッ…いだッ…!?」


人差し指をピンッと立て、振り返り言ったトモはプレゼントを頂く羽目に。
一方通行からはチョップを貰い、猫からは鋭い爪でのひっかきを貰った
目に涙を浮かべるトモに何か分かり合えるモノがあったらしく、彼と猫は握手を

トモがぶーたれていると黄泉川達と買い物に出かけていた打ち止めが帰って来た


「みてみてー!ってミサカはミサカは急いでトモに報告してみたり」

「ミ!ミサカ〜!良い所に帰って来た、白白コンビがイジメル〜!!」

「どうしたの?ってミサカはミサカは首を傾げてみるんだけど、そんなトモにさっき拾ったこの子を見せてみるってミサカはミサカはあの人にそっくりな猫を掲げてみたり」


後ろで隠していたソレをジャーン!と前に出し見せた打ち止めに二人と一匹は唖然とした
打ち止めが抱えた毛が真っ白で目が真っ赤な猫…見覚えがありまくる


「…冗談もアホ毛だけにしとけよクソガキ」

「にゃンにゃァ」

「あー!!キャッツ!!」


やっぱりクローンキャッツ存在したじゃん!と打ち止めの持つ猫に指をさし心底驚くトモに信じたく無い光景にぐったりとする一方通行

帰ってビックリ、まさか似た様な猫が家にも居るんだから打ち止めも焦る
取り敢えず、一方通行を真ん中にして両隣に猫を座らせてみた


「むむむ!?これはどういう事なのかなってミサカはミサカは猫とアナタと猫を見てみる」

「にゃーにゃン」

「こっちはアクでこっちはセラでこっちはレータ」

「にゃにゃにゃン」

「猫と扱い一緒にしてンじゃねェ!」

「三匹揃って一方通行だねってミサカはミサカはレータを撫でてみたり」


右の猫がアク
左の猫がセラ
中の猫がレータ

一匹づつに名前を付け、打ち止めは真ん中の猫レータの頭を背伸びして撫でた
便乗してトモも撫でだす
ジトーッと中の猫…では無く、人、一方通行はニタァと笑って自分を撫でる二人を見据える


「やめンか!クソッタレェェエエ!」

「猫が喋ったー!」

「猫はにやぁ〜って鳴くんだよ?ってミサカはミサカは教えてみたり」


ちゃぶ台でもひっくり返しそうな勢いで一方通行は手を撫でる手を払いのけた
両隣の猫達は突然の怒鳴りに肩をビクッとさせて驚き一方通行の足をネコパンチ

さて、今更ながらこの猫達は何なんだろうか…?


本物はどれだ!?
(アクとセラは一体何者なのかな?ってミサカはミサカは今更な事を聞いてみたり)
(だから量産型クローンのキャッツだって!)
(撫でンな、ボケ)
(にゃにゃにゃにゃァン)

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