3…2…1…


「「「あけましておめでとー!!!!」」」

「………ハァアア!?ちょ、オマ…ッ!?」


1月1日、00:00
カウントダウンと共に新しい年を迎えた瞬間に三人の勢いに押しつぶされた一方通行

ギューギューと番外個体、トモ、打ち止めに迫られた結果床と三人の板挟み

どうでもいいが、めでたい事は分かった
だが何故自分は年明け早々から三人に押しつぶされているんだろうか…


「トモさんが一番だったよねー!?」

「ミサカが一番!ってミサカはミサカは興奮さながら言ってみたり」

「何言ってんの?ミサカが一番に決まってるし」


何が一番だ、何が。
今この状況に対する怒声の一つや二つ飛ばしてやりたいものだが、それも出来そうにない
なんたって番外個体の手により口を塞がれているんだから

年明け早々から、押し倒されて口を塞がれる
一体何のプレイに目覚めたんだろうか…

疑問だらけの新年、真相が判明した。


「絶対私が一番さッ!だってレータの正面に抱き付いているんだから〜」

「ミサカは可愛く小猿のように左腕なんだからってミサカはミサカはそれよりもアホ毛が先に一方通行に触れたもんって勝ち誇ってみたり」

「第一位の口を塞いでるのは誰だと思ってんの?ミサカって訳よ。それにチビちゃん二人には負けないこのおっぱいが先に右腕に当たったにゃーん」

「「おっぱい無効ー!!」」

「ハーン?そりゃ既に負けを認めたってコトか☆」


 …ナルホド。

話が掴めてきた一方通行は、下敷きになりながら眉間に皺を寄せる

年明け一番、新しくなった年に一方通行に触るか
これが只今行われている議題についてだ

ちなみに番外個体が一方通行の口を塞いでいるのは、誰が今年最初に一方通行と喋るかと勝負をする為
それをする前に今は、誰が最初に触ったかの順位を決めなくてはならないので、一方通行が喋り出す前に口を塞いでる。と言う訳だ


「新年早々元気なのはいいけど、下敷き状態の一方通行が可哀想じゃん?」


そろそろ本気で邪魔な三人を能力使用モードにでも切り替えて吹き飛ばしてやろうかと思っていた矢先に助け舟

黄泉川が腰に手を当てながら半笑いで忠告してみた


「レータ!絶対に喋っちゃダメだからねー?」

「絶対ダメだよってミサカもミサカもお願いしてみる」

「まあ次もミサカが一番だろうけどさ〜チビちゃん二人が必死だから喋んなよ?」


黄泉川に一度振り向いていた顔を再度、一方通行に戻しギリギリまで顔を近付けて言う

必死な顔が三つ並ぶ中で、うんともすんとも言える状態では無い一方通行は眉間に皺を寄せたまま見返すだけ


「「「わかったの!?」」」


返事が出来ない一方通行に返事を求める三人の勢いに呆気を取られ頷く事で了解した、年明け早々ちょっと間抜けな学園都市最強様


「黄泉川は誰が一番だったと思いますか!?トモさんだよねー!」

「そうじゃんね〜分からん!」

「まさかの考えるフリをしてからの適当!?ってミサカはミサカは口をポカンとあけてみたり」

「そうは言っても後ろから見てただけじゃん?一方通行が消える瞬間しか分からなかったじゃんよ」

「だからミサカが一番だったからそう言ってんでしょ。きっかり負けを認めな〜ケケケッ」


何故か正座の大勢で話し込む。
絶対違うー!と番外個体の手を左右から引っ張り間で意地悪く揺れながら笑う

まさにその瞬間しか見ていなかった黄泉川は話を振られても困るのだが、本当に一方通行が好きだな〜等と思いながら年明け早々から取り合う三人が可愛いな〜と思う

そんなやり取りを言われるがままに胡座をかいて全くどォでもイイとか思いながら見ていた一方通行に近寄る者が一人


「年明けから人気者ね貴方も」

「あァ?」


膝を折り小さくなった芳川が一方通行と同様に後ろから四人を見る


「で、結局誰を選ぶのかしら?王子様は」

「何の話だ」

「全く家の白い子はツンデレ王子だわ」

「俺がいつデレたってンですかァ?」


何とも返答に困る問いかけだが、適当に返しておく

だがこの二人の何でもない会話がまた騒動を起こすのだ


「「「あぁあああああああ!!!!」」」


ほら、始まった。

今年も平和にみんなが笑顔で過ごせる一年でありますように


イチバンはだれの手に!
(ヨシカワどさくさに紛れて…!?ってミサカはミサカは考えなかった結末に唖然としてみたり)
(ミサカが口塞いだ意味がないじゃねーかよぉ?)
(桔梗やらかしたじゃん)
(え?何かいけないこと言ったかしら?)
(レータ!ちょっとレータ!レータァアアア!!)
(うっせェ!何なンだボケトモがァッ!)


今年もヨロシクです^^



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