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□あなたが私にくれたもの
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「シロちゃ〜〜ん♪♪」



一人の少女が、大きな声で叫びながら駆け寄って来る。




「うるっせぇな桃。だいたいシロちゃんじゃねぇって言ってんだろ!」




シロちゃん―そう呼ばれた少年は、不機嫌そうな顔でそれを迎え入れた。




「そんな事より〜♪」




この少年の文句を「そんな事」の一言で片付け、喜々とした表情で話し始める少女―桃。


そんな彼女の様子に更にムッとした様子の少年であるが、少女は気にしていない。




「あのねぇ私ね〜死神の学校に通える事になったの!!」



死神の学校―とは所謂『真王霊術院』の事である。死神はたいてい貴族で成り立っているものであるが、この少女はその学院の試験に合格し、先程その知らせが来たのだ。







此処は流魂街―死者達の住まう場所――。











*† † † † † †


シロちゃん――日番谷少年は流魂街で暮らす家の縁側にいた。


そして少女――雛森桃は、先程からずっと嬉しそうに頬を紅潮させ、終始笑顔が絶えない。




「へぇ〜…」


「へぇーって、それだけ!?」



自分がずっと行きたがっていた霊術院への合格の知らせに対する一言目が「へぇ〜」なんて…。




「ふぅ〜ん」

「ふぅんじゃなくて!!何かもっとあるでしょ!!?」



そんな日番谷少年の様子に猛抗議する桃。




「はぁ〜。良かったなぁ〜」



日番谷少年はさも興味が無いと言った風に、縁側に座り持っていたおにぎりを食べ始めた。




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