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□君を気づかい
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「何だと‥!?」
「だから今言った通りです。雛森が現世での虚退治の任務で怪我をしたそうです。」
「雛森が、怪我……?」
「気になるんだったら行って来たらどうです?今は四番隊で勇音たちが看ているところですよ」
「……いや、いい。」
「いいんですか?」
「仕事中に、俺が離れる訳にはいかないだろ…」
「なら、しっかり働いてくださいね」
「あぁ……。」
………………………
…………………………。
…はぁ………。
まったく素直じゃないんだから…。
「あ、いっけなぁ〜い!」
「どうした…?」
「私糖分が切れてきちゃいましたぁ〜。糖分切れると頭働かないんですよねー仕事が手につきません!ということで糖分補給して来ます♪隊長も適当に休んだ方がいいですよ〜♪」
そう言うと松本は、呆然とする日番谷を後にさっさと何処かへ行ってしまう。
「ぉ…おい松本っ!!」
日番谷は慌てて制止しようとするが、既に松本の霊圧は遠くへと去っていた。
「〜〜〜っ……というか、自分で「休む」って言ってんじゃねぇか…。」
諦めた日番谷は仕事に戻ろうとする……が、やはり気になるのは、先程聞いた雛森の怪我の話…。
「あいつ、何やってんだよ…」
……………。
自分が勤務中に個人的な感情で他隊の隊員の見舞いになんて行ったら、部下に示しがつかない。
しかし、気になって仕方が無い……。
「………………くそっ!」
副隊長である松本も何処かへと行ってしまった。
この際――…
日番谷は、筆を机へと置くと席を立ち上がる。
そして、執務室を後にした………。