バレンタイン小説

□バレンタイン
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 どうも始めまして。私、斉藤薫と言います。以後お見知り起きを。
「…おい。」
歳は17歳、花の高校2年生で身長167cm体重55kg、
「おい。」
視力は両目とも1.0もないので常に眼鏡着用です。
「おい。」
コンタクト??え、目にもの入れるとか信じられないです。怖い訳じゃないですよ??
「おい!」
ちなみに学力見た目全て平凡。眼鏡もおしゃれ眼鏡じゃない普通の黒ぶち眼鏡です。
「おい!!」
…うるさいな〜。
「ちょっと槐斗うるさい。」
「てめぇさっきからオレ様シカトして誰に話してやがる!!」
え〜、それって聞いちゃダメだと思うよ。
しかもこいつ自然に自分の事オレ様とか言ったし。
 こいつは藍原槐斗、俺と同じ高校2年生。
身長は確か180cm弱だったかで、見た目はかなりのかっこいい。
もう本当にかっこいい。これでもかってくらいかっこいい。
筋の通った鼻に禁欲的な薄い綺麗な唇。
眉毛も綺麗に切りそろえられてるし、
髪の毛の茶髪も地毛でOK。
そして何より目をひくのが深い底のない真っ黒な瞳。
何もかも見透かされているような気がするその目が俺は正直苦手だったりする。
それにこいつの魅力は見た目だけじゃない。
運動神経学力ともに抜群で、クラスではみんなの中心に常にいるような人気者。
オレ様を発揮するのなんて俺の前だけ。嫌どうせ発揮しても人気は変わらないと思うけど。
なんで俺の前だけそんな態度が許されるのかというと実は俺と槐斗はいわゆる幼なじみなのだ。
それもただの幼なじみではない。家は隣同士。母親同士は学生の頃からの親友。
幼稚園どころか生まれた病院、さらには誕生日までもが一緒という始末。
そうして17年間常にイケメンが隣に居続ける俺には彼女がいない暦17年目である。
…はぁ、…悲しい現実。
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