おだいDE銀魂

□攘夷DEお題
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「そんな言い草あんまりぜよ〜 シクシクシク」


「泣きまねするな! うっとうしい!」




「いや、つーかそんなやりとりしてるお前らがうっとうしいわ」


酒を片手に銀時は目の前で言い争っている…というか酔っぱらってじゃれあっている桂と坂本を半眼で見つめる


とりあえず今日の戦を終わらせ
夕餉ついでにお酒も……


と呑み始めたら止まらなくなって


大宴会へと発展していった



お調子者の坂本は自らグビグビと呑み

いじられキャラになってしまっている桂がガバガバ呑まされ

すっかり二人は出来上がっていた



「小太郎ォォォ そげなこと言うなやー あんまり調子に乗っちょると…」


「何だ こっちにくるなァ!」


「こうしてやるぅーッ!!!!!」



「ぎゃは ぎゃははは やめっ 脇はやめろォォォォ!!」




「うおォォォォい!! いーかげんにしろよてめェら!! その女みてェな絡みやめろ気色悪りィ!!」



全身に鳥肌を立てて
桂と坂本に怒鳴る銀時を
二人はピタリと動きをとめると同時に銀時を見た


「……な、何だよ……こっちみんな」


嫌な予感を感じ
思わず後ずさる銀時

やがて二人の口元に笑みが浮かび



「「銀時ぃぃぃぃ!」」


「ぎゃああああ こっちくんなやめろっ ば、ぎゃ、ぎゃははははっ やめろ変態どもォォ!! ぎゃははははは!!!」


銀時の制止の声など
まるで聞こえないかのように
桂と坂本は満面の笑みで銀時をくすぐり続ける


「おま、お前らほんといい加減にし……ぎゃははははは!!!」





「たたたたたた高杉ィィィ!! 1人で他人の振りしてねーで 俺を助けろォ!!」




1人 縁側でのんびりと月見酒をしていた高杉に銀時は必死に助けを求め、手を伸ばす



高杉はちらりと横目で銀時を見ると



その伸ばした手を
べしん、とあっさり払いのけた



そして冷ややかな目で
三人を見、吐き捨てるように言った



触るんじゃねェ 能天気(バカ)がうつる






「なっ………!」



そのままぷいっとそっぽを向き
何事もなかったかのようにまた月見酒を飲み始めた高杉を
銀時は唖然と見つめる


「あはははははは 愛想のなか奴じゃのー!!」

「おい 銀時 今あいつにバカ呼ばわりされたぞ ぷっ」



バカだってよー!!
と腹を抱えて爆笑する酔っぱらい二人



その背後でゆらりと銀時が立ち上がった















「ふ、ふざけんな バカはてめェだよ!! てめェらのせいだろうがァァァァ そのからっぽな頭かちわってやろうかァァァァ!!!」



「「ぎゃあああああああああああああああ」」















その様子を呆れたように
見つめ、大きなため息をつく


「……バカばっかだな」









その口が小さく、弧を描いた








だが、悪かァねーな
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