□■FF7

□Star Festival
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Star Festival






ミッドガルから少し離れた土地。
村も何にもない場所。
地上からの明かりがないから、星が凄くよく見える。


乗ってきたバギーをすぐ近くに止めて、地面に仰向けに寝転がり空一面に広がる星を眺めていた。




「おっ流れ星っ」



「ほんとだー」




すぅーっと尾を引いて流れる星を見つけて、ザックスが楽しげな声を上げる。
それにクラウドが相槌を打って。


「すごいな・・・」



ずっと二人で見たいと思っていた満天の星たち。

故郷じゃよく見ていたものだけど、ミッドガルに来てからはずっとお目にかかっていなかった分、久方ぶりに見る星空は、感嘆の声を上げるには十分なものだった。
それに、二人というのがまた良い。





「なぁ。クラウド願い事なに書いたんだ?」



「……内緒。」



「ふーん…」




言うと同時に立ち上がって、先ほど地面に立てた細く小さな木の、上の方の葉を探り始める。
クラウドが見られたくないから、と高い位置にある葉に願いごとを書いたことをザックスは知っていた。




「…見たら許さん」




「……チッ…」




諦めたつもりはないが、ここはおとなしく引き下がっておかないと後が怖い。
絶対あとでこっそりみてやろうと心に決めて、手にした葉を放す。


ザックスが聞いた話だと、本当は”笹”というものを使うらしいのだけど、それはここからかなり離れたウータイというところまで行かないとないらしい。
しかたなくそこら辺の森から、細い枝に長細い葉っぱをもつ木を切ってきてそれで代用した。

さらに、願い事は通常短冊に書くらしいことを、ここに来るまでの道すがら思い出したためにそれも無くて、葉に直接書いたのだった。




「ヒント!」



「イヤだ」



「なんだよーそれっくらい良いだろ?」



「書いた内容を知られるのがイヤなんだ。ヒント言ったら意味が無いだろ」




ザックスの言葉にやれやれと肩を竦める。




「……ちぇー」




もっともな意見だ。
たしかにもっともなのだけど。
でも。




「俺の教えたら見せてくれるか?」



しつこく食い下がるザックスに、呆れつつも少し揺れた。

お互いの願い事がなんなのか知りたいのは、好きなもの同士当たり前といえば当たり前。
もちろん、クラウドだって例外じゃなくて。
ザックスが何を願ったかは知りたいとは思う。
だけど、やっぱり言いたくない。




「………イヤだ」












「……ま、いっか…」




どうしても首を縦に振らないクラウドを見て軽く苦笑する。
これ以上食い下がったところで、頑固で意地っ張りなクラウドが今更”うん”というわけもないし。


こんな気持ちのいいところで、怒らせても馬鹿みたいだから。




それに、二人の願いはきっと、一緒だから。






「いつか教えてくれなー」




ごろんと、起こしていた上体を寝転げて仰向けになる。
頭の下で両腕を組んで枕にして。




「…いつか、ね」



聞こえてきた笑み交じりの声に、微笑った。




「なるべく近い方がいいんだけどな?」




「い つ か、ね!」









 ―――”ずっと二人一緒にいられますように”






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