□■FF7

□気持ち
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こんなに余裕がなくなるなんて。
ムードもへったくれもあったもんじゃない。
しかも何も言わずにいきなりキスなんかして驚かせて…。


「あぁーー……」


『真剣に考えて』なんて言ってクラウドをその場に残して部屋を出てきたザックスは、自室で頭を抱えていた。
なんというか、自己嫌悪。
他にもやり方があっただろうに。
押し倒さなかっただけマシといっていいのか。

でも、クラウドは嫌だとは言わなかった。
怒りもせずにただ驚き、困惑していた。

それは少なからずいい方に受け取っていいものか、それともクラウドが突然の事態に弱いだけということなのか。
気持ちを伝えたときにクラウドが見せたその反応ですら、ザックスを不安にする材料にしかならなかった。


ひたすら相手からの返事を待つだけ、というのがなかなかキツい。
ダメだった場合、自分はどうするのだろう。

そう考えて、諦められるわけがないと苦笑する。
神羅で一、二を争うタラシだの色男だの、そんな二つ名を欲しいままにしてきた自分が年下のガキ、しかも男相手にこうも弱気になれるとは。


「こりゃ、ホントに…重症だな…」





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