□■FF7
□少年ザックスの非日常。
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「・・・な、なんだこれ・・・マジかよ、嘘だろ・・・?」
少年ザックスの非日常。
その日もザックスはいつも通りの朝を迎えた。
・・・はずだった。
起きて、ベッドから起き上がるときになんだかちょっと違和感があって、
でもさほど気にすることもないかと立ち上がって。
ズボンの丈がおかしいかな、とか思ったりもしたけど、なんせ寝起きだし深くは考えなかった。
まぁ例えそこで気づいていようがいまいが大した差はなかったわけだが。
今日もおっさんの相手かかったるいなーそういえばクラウドは今日早いんだっけもう出たかな朝飯何食おう・・なんて、
つらつらと取りとめもなく頭の中をめぐらせて、それからぼーっとした頭をすっきりさせようと、洗面台へ向かった。
部屋のドアノブの位置もなんだかおかしい気がしたけど、こんなもんだったかなーとかやっぱり特に気にもせず。
しかし、洗面所まで行って洗面台の鏡で自分の姿を見て固まった。
我が目を疑うとはこのことか。
よく見てみれば、ズボンの丈が『おかしいかな』、ではない。実際おかしいのだ。
なんか足元しっかり隠れてるし。
確かいつもは腰から上が鏡に映っていたはずなのになんか胸あたりからだし。
意味が解らない。
わかりたくもない。
今日も仕事だってのに。
なにかの陰謀みたいにしてセフィロスの副官に任命されて以来、ザックスは拒否することも出来ず副官を務めているわけだが。
ただ、このことに関して単純にうらやましがるヤツと、意味ありげに頑張れとかいうヤツに分かれたことはこの際どうでもいい。
そして仕事ってことは、要するにやっぱり当然セフィロスにあわなきゃならないわけで。
この姿を見られるということで。
「あぁーーー!!!もうマジかよ!なんだコレ!!なんで縮んでんだ!?ありえないよなぁ!!?」
ひとり鏡の自分に向かって叫んでみる。
「・・・・・・・・・」
当然返事なんてあるわけもなく。
というか、むしろ自分以外いないのに返事があったらもうこの部屋で暮らしていけない。
朝っぱらから打ちひしがれながら、しかしどうしようもなく、仕事へ行く準備を始めた。
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