駄文2〜グラビonly〜
□そばにいて
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掴んだ手が冷えていく。
真っ白なベッドの上、眠るように目を開けない君。
掴んだ手が冷えていく。
「しゅ…いち…?」
声が震えていた。
君がいない世界を、今までどう過ごしてきたのか忘れてしまったんだ。
だから、そばを離れないで…。
「何で……約束はどうなったんだよ!?愁一!!起きろよっ」
怒鳴っても、泣いても、君は戻らない。
掴んだ手が冷えていく。
もう氷のように冷たい君。
「たのむから…そばにいてくれ…」
君が好きだった。
何を失くしても、君だけは失くしたくなかったのに。
「そばにいて…」
最後の声は、自分でも驚くほどの掠れた声だった。
君の笑顔が、声が、離れていく。
そばに…いて。
end...