駄文2〜グラビonly〜
□愁一の謎
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「新堂さんは、童貞なんですか?」
「ブーっ!!」
愁一は飲んでいた酒を口から吹き出した。
「汚いですよ、新堂さん」
順は、吹き出たモノをお絞りで拭いた。
「ふっ藤崎がヘンなことを聞くからだろ!?」
「僕、ヘンなこと聞いてますか?中野さん」
「ん〜…いいや」
浩司は、タバコの先を見つめながら曖昧に答えた。
「ヒロ!!」
今日、N-Gでは宴会があっていた。
もちろん、バッド・ラックも呼ばれていて、飲まされる。
そんな中、ほろ酔い気分が最高だった愁一にとっては、現実に戻されるような質問だ。
「なんで、そんな事聞くんだよ」
「まぁ…新堂さんが処女じゃないってことは分かってますが…。男性としてはどうなのかなぁっと思いまして」
淡々と答える順だが、普段からいうと酔っ払っているのだろう。
「親友のオレも、愁一の恋愛事は由貴さんが初めてだったからな〜」
「う"ぅ」
「で、どうなんです?童貞なんですか?」
興味津々な順は、瞳をキラキラさせて迫ってくる。
愁一は少し身を引いて、手元にあった水を一気飲みした。
「ゴクゴク…ゴクゴク」
「「あっ!」」
浩司と順は、慌てて愁一からコップを奪おうとしたが、時は遅し…。
中は空っぽだった。
「しゅっ愁一!?大丈夫か??」
「え〜?何がぁ〜?」
「あなたが飲んだのは、水じゃなくて、お酒です!」