駄文〜グラビ・テニプリ〜
□デェトをしよう!
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「うわ〜!!すげぇ綺麗じゃん」
愁一は車の窓を全開にし、外の風景に心を弾ませていた。
「顔は出すなよ」
流石の俺も、車のスピードを緩め、風景に目を向ける。
外は真っ暗。
けれど、暗闇の中に、美しく輝く、光。
「ホタルなんか、東京じゃ見れないからなぁ」
仕事の都合で、少し田舎まで来ていた俺たちは、田んぼ道を車で移動している最中だった。
「ねぇ〜由貴。降りてみない?」
「却下」
「何で?」
「車の中からでも、十分見れるだろ?」
「えぇ〜降りたい!降りて見たい〜!」
我が儘なヤツだと、俺は溜め息を吐いた。
けれど、愁一は、俺の溜め息なんか無視だ。
「少しだけだからな」
結局、俺は車を道路の端に止める。
車のライトを消すと、辺りは本当に真っ暗で、ホタルの光をより際立たせた。
「由貴!こっちも、すげぇ飛んでる!」
「走るな!転けるぞ」
「大丈夫!」