駄文〜グラビ・テニプリ〜

□無自覚なjealousy
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最近、俺にはお気に入りの喫茶店がある。
手作りケーキの美味しい店だ。
お気に入りなココには1人で来る。
アホな恋人は絶対に連れて来ない。
アイツがいると騒がしくてたまらん。
ココなら、ゆっくり落ち着いて仕事の事を考えたりできるわけだ。

「お待たせいたしました。ショコラケーキと、モンブランになります」

テーブルにケーキを運んできた店員は女の子。
まぁ…可愛い方だ。

「ありがとう」

俺は彼女に悩殺スマイルを送る。
大抵の女は、これでオチる。
…はずだが、反応が違った。

「あの、由貴…瑛里さんですよね?」

「……はい。そうですよ」

再び笑顔を送る。
だが、効果はゼロ。

「どこかで…お会いしてますか?」

何も言わずに俺を見る彼女に優しく問い掛ける。
どこかで相手をしてやった子だろうか?

「いえっ!由貴瑛里さんにお会いしたのは初めてです」

「…と言うと、新堂君の方の知り合いですか?」

あえて名字で、アイツの名前を口にする。

「ええ…まぁ」

彼女は、少し顔を赤らめて答えた。

「そうですか。新堂君にこんな可愛らしい知人がいたなんて知りませんでしたよ」

再び営業スマイルを送りつける。

「愁一は…元気ですか?」

「元気ですよ」
 
『愁一』と彼女は呼び捨てで言った。
何か気に入らないな。



 
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